令和2年
 第2回定例市会 9月議会
令和元年度神戸市各会計決算
[代表質疑]要旨
 令和2年9月議会が、9月18日から10月28日までの41日間の日程で開かれ、令和元年度神戸市各会計決算が審議されました。 自由民主党神戸市会議員団を代表して、村野誠一議員(須磨区選出)山下てんせい議員(西区選出)及び、岡村正之議員(中央区)は、9月28日の本会議において、市長及び副市長に質疑を行ないました。

[代表質疑]要旨 村野誠一 議員(須磨区選出)

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1.客観的データに基づく施策展開について

 本市では,1,000を超える公の施設を保有しているが,来場者の情報として,人数以外の属性に関する情報を把握できている施設はほとんどないと聞く。限られた財源の中,公の施設の適正配置を考えるにあたり,来場者の動向を的確に把握するなど,客観的データに基づく施策展開が必要ではないか。今後,市民に適切なサービスを提供するために,公の施設の新設や既存施設の拡充,老朽化施設の再編・統合を検討するにあたっては,来場者の年齢・性別・居住区などの情報を収集・分析した上で,データに基づき決定すべきではないか,見解を伺いたい。

2.インフルエンザ流行期に備えた医療機関への支援について

 新型コロナウイルス感染症拡大の次なる波の到来が懸念される中,今後,インフルエンザ流行期を迎え,発熱等の症状を訴える患者が大幅に増加し,医療の需要が急増することが予想される。インフルエンザは,新型コロナウイルス感染症と症状が似ているため,各医療機関が十分な感染防止策を実施し,安心して発熱等の患者を受け入れられるよう支援する必要があるのではないか。本市として,施設改修費補助や防護具配布など,各医療機関に支援を実施すべきではないか,見解を伺いたい。

3.中・高卒に限っている労務職の採用選考について

 労務職員の職に採用される者の学歴は,人事委員会規則の「労務職員採用の選考に関する規則」第2項で,高校卒又は中学卒に限定されているが,例えば,市バス運転業務や王子動物園の飼育業務をはじめ,高校卒や中学卒でなければならない業務は無いのではないか。幅広く人材を募集することは優秀な人材の獲得,組織の活性化やパフォーマンスが上がることで市民への行政サービスの向上にも繋がることから,労務職員の採用選考における学歴要件は撤廃すべきと考えるが,なぜこういった基準となっているのか,学歴要件を大学卒まで拡充することの是非も含め,見解を伺いたい。

4.駅周辺のリノベーションについて

 本市では昨年12月に人口減少対策「リノベーション・神戸」第2弾として名谷駅,垂水駅,西神中央駅周辺の活性化プランを発表した。この3駅の拠点性を高めるため,商業・業務機能,行政機能,文化・子育て環境等の充実を図る整備を進めるとともに,駅周辺の住機能を強化し人口誘引を目指すとしている。名谷活性化プランでは,駅ビルや商業施設,落合中央公園のリニューアル,名谷図書館の新設などを進めることになった。しかしながら,名谷駅周辺を見違えるようなまちとするためには,各局が縦割りで個々の取り組みを行うのではなく連携するとともに,民間活力を活かして,駅を中心とした面的なエリアで大胆なグランドデザインを示したうえでリノベーションを進めるべきではないか,見解を伺いたい。

5.学校における保護者負担の軽減について

(1)PTA改革
 PTAについては,家族形態や働き方の多様化など時代の変化に対応できておらず,保護者の負担が大きいため,全国的にやりたくないという声が多い。こうした状況を受け,川西市では持続可能で誰もが参加しやすいPTA活動のあり方を議論する契機とするため,教育委員会が「PTAあり方検討会」を設置して検討を進めており,先行してPTAをボランティア団体に衣替えするなどの改革を行った学校もあると聞く。本市においても,今年度よりPTA改革担当課長を新設したことから,教育委員会がイニシアティブをとり,保護者の負担軽減の観点から,活動内容の見直しをはじめとするPTA改革に取り組んでいくべきと考えるが,教育委員会として,PTA改革の早期実施に向け,どのような方法で進めていくのか,見解を伺いたい。
(2)神戸モデル標準服
 これまで,中学校の標準服に関し,保護者の金銭的負担を軽減する観点から,競争原理の導入など必要な対応を取るよう以前から指摘しており,平成29年度からは順次,見積合わせによる販売店の選定を実施するようになったが,価格の引き下げ効果は限定的であると聞く。今年7月に提出された「市立中学校標準服のあり方に関する検討会」報告書では,保護者負担の軽減に加え,国際化や性の多様化という観点から「神戸モデル標準服」の導入が提言されたが,「若者に選ばれるまち」神戸の実現に寄与するような,神戸らしい洗練された標準服の作成に向け,神戸に集積するアパレル産業などの知見を活かし,全市的に取り組みを進めるべきではないか,見解を伺いたい。

[代表質疑]要旨 山下てんせい 議員(西区選出)

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1.今後の財政運営について

 令和元年度決算は9年連続で財源対策によらず,実質収支の黒字を確保しており,財政の健全化を示す将来負担比率や実質公債費比率は政令市の中で上位程度を確保するなど,財政対応力が更に高まっているが,一方で,地方交付税への依存度が高い状況である。加えて,本年1月に発生した新型コロナウイルス感染症の影響に伴い,市税収入についても今後は減収することが予測されている。今後,少子・超高齢社会の進展に伴う社会保障関係費の増加やまちの質・くらしの質の向上に対応するためには,外的要因に左右されにくい強い財政基盤を確立し,持続可能性を確保していくことが必要不可欠であるが,今後の財政運営における基本的な考え方について,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
 市税収入の減少が予測される一方で,感染症対策やコロナ禍を踏まえた市民・事業者支援など,新たな財政需要の増加も想定される。先日示された「神戸市withコロナ対応戦略(案)」には,「神戸市の施策だけでなく,市民の生活スタイルや経済活動をwithコロナ時代に対応したものへと変容させることが求められている」とあるが,来年度の予算編成にあたっては,事業スケジュールの見直しを含め,withコロナの視点で検討すべきと考えるがどうか。

2.神戸市都市整備の方向性について

 今後予定される三宮クロススクエアやJR三ノ宮駅南広場をはじめとしたハード整備や公共空間や沿道建築物と訪れる人々が相互に呼応し調和するための「えき≈まち空間」におけるデザインコードの策定について,新型コロナウイルス感染症がスケジュールに及ぼす影響をどのように考えているのか,見解を伺いたい。
(議員再質疑)
 本市では百貨店や大型商業施設の撤退が相次いでおり,市内での事業採算性について,民間企業は厳しい評価を下していると感じる。例えば,東急ハンズの場合は,古くからの喫茶店や製菓店が撤退したことで孤立するとともに,住居乱立による三宮の特別感が低下したことが,一因と考えるがどう見ているのか。今後の都心エリアのまちづくりを進める上では,そうした事例を踏まえ,どのように対策を行うのか,併せて見解を伺いたい。

3.仕事づくり・人づくりについて

 コロナ禍においてテレワークなど,新たなライフスタイルが注目される中,本市の豊かな自然環境や,都心に隣接し暮らしやすい農村地域は,大きな可能性を秘めている。本市では,新規就農者や起業を志す方の移住促進策である「しごとつくる」拠点整備事業をはじめとした,里山「しごとつくる」プロジェクトを実施しているが,農村地域の活性化に向けては,更なる施設整備支援や規制緩和による定住・起業促進策も必要と考えるが,現在の取り組み状況と今後の展望を伺いたい。
(議員再質疑)
 農業振興や農村活性化と併せ市民相互のふれあいを進めるため,平成8年に「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」が制定され,住民主体の里づくり事業を推進する地域の将来計画である「里づくり計画」の策定が進められてきた。条例制定後20年以上が経過する中,本市においては,地区外から積極的に参入者を受け入れる集落に対し,規制緩和を活用した「農村定住起業計画」の策定が進められている。計画の策定にあたっては,地域の自主性と併せて,コンサルや金融機関等の民間企業と共同した積極的な取り組みが重要と考えるがどうか。

4.明石市との連携協力について

(1)明石市の阪神水道企業団への加入支援
    明石市では,水源である明石川の水質悪化が課題となっており,阪神水道企業団からの新規受水が検討されている。明石市が阪神水道企業団から受水するには,本市水道施設の一部を使用する必要があり,本市と明石市は協議を行っていると聞く。近隣市として互いに共存共栄を図っていくため,協力は惜しむべきではないと考えるが,どのような対応を予定しているのか,見解を伺いたい。
(2)玉津大久保線の早期整備
 玉津大久保線は,西区玉津町と明石市の大久保地区を結ぶ新たな幹線道路として整備が計画されており,国道2号や県道神戸明石線の慢性的な交通渋滞対策として,地元事業者や地域の区民からも早期整備が求められている。当該地区は,東西移動ができる道路が少なく,災害時の避難・救援路線として重要な役割も期待できることから,早期に事業化に向けた取り組みを進めるべきと考えるがどうか。

5.明石市との連携協力について

 感染拡大防止と経済活動の維持・回復の両立が大きな課題となる中,神戸経済の活性化に向けては,今後開催を控える大阪・関西万博などの国際イベントによる経済効果を最大限取り込み,民間投資の誘引やまちの賑わい創出に繋げることが重要となる。特に本市のウォーターフロント地区は,神戸の優位性・独自性を発揮できる地区であり,近接する都心部の賑わい創出を先導する地区でもある。今年2月の代表質疑で我が会派から,ウォーターフロント地区再開発の早期事業化,再開発をマネジメントする組織の必要性について質疑し,市長より「早急に検討する」との答弁を得たが,現在の検討状況や今後のスケジュールについて,見解を伺いたい。

6.次世代自動車の普及について

 本市は,災害時に電気自動車等から緊急避難場所等に電力供給する「神戸モデル」の構築や電気自動車等の次世代自動車普及促進に向けた取り組みを進めているが,更なる普及促進には,商業施設や道の駅など拠点施設への急速充電器の配置が必要と考える。平成22年度から23年度にかけ,国の補助金を活用して設置した充電器が,老朽化や製造メーカーの撤退のため,撤去を余儀なくされた現状も聞く中,本市としても,市域における充電器の空白地を作らないため,国の急速充電器の入れ替え補助制度を活用するなど,様々な方法で市内の急速充電ステーションの更なる設置拡充に取り組むべきと考えるがどうか。

[代表質疑]要旨 岡村正之 議員(中央区選出)

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1.神戸港の更なる振興に向けた取り組みについて

 本市では,今年2月にCONPAS導入に向けた検討会が開催され,今年度中に一部ターミナルでの試験運用開始が目指されている。国の試算ではCONPAS導入によるゲート前待機時間の削減効果は2割程度とされるため,早期の本格導入に向け大いに期待している所である。一方で,神戸港が物流事業者に選ばれる港となり,一層の発展を遂げていくためには,更なる解消策も求められる。例えば,神戸国際コンテナターミナルに設置されたウェブカメラの利用などにより,まずは待機時間の現状を把握し,業界団体や学識経験者の意見も取り入れて課題分析することで,問題の抜本的な解決に繋げるべきと考えるがどうか。

2.消防機能の維持と更なる向上について

(1)消防署所の計画的な建て替え
 地域の消防機能の要である消防署所は,近年建て替えが進められており,平成30年度に竣工した須磨消防署に続き,令和元年度からは兵庫消防署の建て替え関連工事が開始されている。一方,建築から60年が経過し,消防訓練等に必要なセットバックも十分に確保されていない灘消防署については,未だ建て替えの話が聞こえてこない。本市では,消防署所の建て替えの必要性を,どのような基準で判断しているのか,今後の消防署所の建て替え計画と併せ,見解を伺いたい。
(議員再質疑1)
 灘消防署は建築から60年が経過していることから,壁面にはひび割れが目立つなど,特に老朽化が激しいと感じている。市民の安全安心を守る消防署所に万が一のことがあってはならないため,灘消防署は早期に建て替えを行うべきと考えるがどうか。また,消防署所が機動力を発揮するには,中央消防署,東灘消防署のように,主要な幹線道路沿いに立地する必要がある。灘消防署の建て替えにあたっては,現在と同様,幹線道路沿いに立地させるべきと考えるがどうか。
(議員再質疑2)
 消防職員は,市民の安全安心に直結する非常に重要な業務を24時間体制で担っているが,宿泊待機所でのクラスター発生防止策など,職員が安心して業務に従事できるよう,老朽化している灘消防署をはじめ,消防署所内の十分な感染症予防対策を行うべきと考えるがどうか。
(議員再質疑3)
 新型コロナウイルス感染症の影響が,今後しばらくは続くとの見方もある中,今後の消防署所の建て替えにあたっては,withコロナ時代を見据えるとともに,新たな感染症にも対応できるような仕様にすべきと考えるがどうか。
(2)消防団スマート情報システム
 近年,平成30年の7月豪雨や台風20号等の大規模災害が頻発し,甚大な被害が発生している中,同時多発する災害状況を消防機関がリアルタイムで把握し,的確な災害活動に繋げることが課題となっていた。本市では昨年9月より,災害時の情報収集ツールとして, LINE株式会社や国の研究機関等と連携し,人工知能を活用した「神戸市消防団スマート情報システム」の運用を開始したが,システムの導入効果をどのように評価しているのか,見解を伺いたい。
(議員再質疑1)
 「消防団スマート情報システム」は,大規模災害時に被災状況を早期に把握できるツールである。今後,南海トラフ巨大地震や首都直下型地震の発生が懸念される中,全国約83万人の消防団員のためにも,本市が導入したシステムの有効性を検証し,有用であるならば,阪神淡路大震災を経験した神戸から全国に向けて発信し,全国展開につなげてはどうか,見解を伺いたい。
(議員再質疑2)
 地域防災力が求められる大規模災害時には,消防団員の安否確認を迅速に行い,支援体制を早期に構築する必要があることから,現在1,600名以上の消防団員が登録している「消防団スマート情報システム」を,消防団員の安否確認にも活用できないか,見解を伺いたい。

3.六甲山上へのアクセス性向上について

 本市では,豊かな自然が保全された六甲山の更なる賑わい創出に向け,六甲山グランドデザインの策定や六甲山上スマートシティ構想の推進など,様々な取り組みが進められているが,山上の賑わい創出には,都心部から山上へのアクセス性向上が不可欠と考える。福岡市では,博多駅とウォーターフロント地区を繋ぐ新たな交通手段の導入が検討され,ロープウェーが最も経済的であったと聞く。ロープウェーは,海と山に囲まれた美しい街並みの本市に適していると感じることから,都心部から山上を繋ぐ大胆な施策として新たに打ち出し,整備を進めるべきと考えるがどうか。また,整備にあたっては,新神戸駅から生田川沿いに結ぶルートで検討すべきと考えるがどうか。

4.「子ども食堂」の地域福祉センター利用促進を通じた地域コミュニティの再生について

 経済的な課題を抱える子ども達は,地域による細やかな見守り活動などの支援が不可欠であり,市内で現在69団体が実施する「子ども食堂」は,その有効な施策と感じる。「子ども食堂」は,子どもの居場所づくりにとどまらず,高齢者や障害者を含む地域住民の交流を促進し,地域コミュニティ再生の核となる可能性も秘めていることから,小学校区毎に1か所は必要ではないか。「子ども食堂」を実施したいが,場所も費用も無く難しいとの声もあるため,地域活動の新しいニーズを,ふれあいのまちづくり助成のメニュー作りに活かすとともに,地域と「子ども食堂」をつなぐ上で,管理職経験のある市OB職員等をコーディネート役として活用していくべきと考えるがどうか。

5.教育行政支援について

 昨年度から市長部局に,教育行政支援課が新設され,総合教育会議の開催回数が大幅に増加するなど,市長が教育行政に触れる機会を増やしていることは,教育に対する前向きな姿勢の表れとして,評価している。神戸の未来を支える子ども達を市として守り育てていくためには,市長と教育委員会の両者が,教育に対する想いを一致させながら,より一層の連携を図っていく必要があると考えるが,市長の教育行政に対する想いを伺いたい。
(議員再質疑)
 教育委員会委員は,市長が議会の同意を得て任命するものであり,市長が教育行政に関与する上で,特に重要な事項と考える。委員選任にあたっては,市長と一致した想いを持ち,事務局と信頼関係を築ける者が適当と考えるが,市長はどのように考えているのか,見解を伺いたい。

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