令和3年
 第1回定例市会 6月議会
[一般質問]要旨
 令和3年第1回定例市会6月議会の6月25日に、安達和彦 議員(須磨区選出)、平井真千子 議員(長田区選出)、山口由美 議員(西区選出)、しらくに高太郎 議員(垂水区選出)及び山下てんせい 議員(西区選出)の5名が自由民主党神戸市会議員団を代表して市長及び副市長に一般質問を行いました。

[一般質問]要旨 安達和彦 議員(須磨区選出)

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1.新型コロナワクチン対策について

 昨年の3月3日に本市においてウイルスの感染が初めて確認されて以来、昨年春の第1波からこの春の第4波にかけて、新規感染者数・重症患者数の規模が大きく、その拡大のスピードは速くなってきており、厳しい医療提供体制に直面した。また、6月14日には、より感染力が強いとされるデルタ株の変異ウイルスの感染が神戸市内で確認されるなど、第5波の襲来も懸念される。本市ではこれまでも、医師会・シスメックスなどとの協業によるPCR検査体制の拡充、中央市民病院における重症患者用の専用臨時病棟整備などによる医療提供体制の安定的確保、大規模接種会場の設置によるワクチンの迅速な接種などに取り組んできたところであるが、新型コロナウイルス感染の終息に向けた神戸市長の決意について、見解を伺いたい。

2.4年間の総括について

 久元市長は、2期目の就任に向けて「神戸の輝かしい未来の実現に向けて全力を尽くす」、「新しいステージに向かって更なる高みをめざしていく」覚悟を示さ、その実現に向けて取り組んでこられた。この4月には、神戸の都市像、まちづくりの方向性を示した「新・神戸市基本構想」、「神戸づくりの指針」を実現するための実施計画である「神戸2025ビジョン」を策定されたところであるが、この4年間を振り返り、市長としてどう総括されているのか、また、神戸の将来像、今後取り組むべき方向性をどう認識されているのか、市長の見解を伺いたい。

[一般質問]要旨 平井真千子 議員(長田区選出)

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1.外郭団体の見直しについて

 令和2年9月に策定した「行財政改革方針2025」において、外郭団体の役割の継続的な見直し・経営体質改善を重点項目に位置づけている。外郭団体の中には、経営状況が厳しく自立が困難な団体、将来的な展望が見込めない団体、設立から長期が経過し市の施策目的とズレが生じている団体、機能維持のために独立して存在する必要性が低い団体、さらにはガバナンスに課題がある団体などがある一方で、時代が変化していく中で外郭団体として新しい政策課題に対応する必要性も生じている。こうした点を踏まえて、外郭団体の改革、見直しを具体的に今後、どのように進めようと考えているのか。

2.神戸らしいファッション文化を振興する条例について

 コロナ禍で神戸のファッション産業が大きな打撃を受けている中、少しでも地場産業の助けになりたいということも含めて発案した神戸らしいファッション文化を振興する条例が6月17日に施行された。神戸の地場産品等は、神戸らしいファッション文化の確立や都市イメージ醸成に貢献してきており、本条例施行を契機に、改めて市、市民及び事業者が一体となって神戸らしいファッション文化を振興し、次世代に引き継いでいくことが非常に大切であると考える。そこで、まずは市民に本条例について知っていただくための情報発信が重要であると考えるが、見解を伺いたい。

3.西市民病院の移転について

(1)バス路線の再編
西市民病院の移転先を検討するにあたり、立地条件や今後の利用計画、交通アクセス等を総合的に勘案した上で、新長田への移転を決定したと聞くが、現在通院している周辺地域の患者に不利益が生じるのではないかと危惧している。新長田駅前広場にバスロータリーを整備し、市バス路線を充実・再編することで、拠点性を一層高め、まちの魅力向上に繋げると聞くが、路線再編の検討にあたっては、現在通院している方が不便にならないよう、利用者の声を汲み取り検討すべきと考えるが、見解を伺いたい。
(2)公園機能の確保
若松公園内に病院を移転することで、公園として利用可能な面積が減少するが、子どものあそび場や地域によるイベント利用などの機能性について、代替地の確保も含めて、どのように対応していくのか、見解を伺いたい。
(3)魅力ある住環境づくり
西市民病院は、阪神・淡路大震災前から施設の増改築等を繰り返しながら、地域の医療需要を踏まえた対応を実施してきたが、今後の医療技術の進歩等への対応においては施設が狭隘化していることなどから、先般、新長田駅にある若松公園の一部に移転・再整備する旨の基本方針が示された。新長田の更なる活性化に向けた取り組みであり大いに期待しているが、一方で高速長田駅周辺エリアの空洞化を防ぐためには、現病院の跡地はもちろん、周辺市有地の利活用等も含めて、魅力ある住環境づくりに繋がるよう、一体的・全庁的に方向性を検討すべきと考えるが、見解を伺いたい。

[一般質問]要旨 山口由美 議員(西区選出)

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1.こども施策における障害児支援について

 児童虐待やいじめ、不登校やひきこもりなどの深刻な問題の陰には、子供の発達上の課題が原因となっているケースは多く、現在の施策に留まることなく、医療・保健・福祉・教育の連携による障害児支援を進めていく必要がある。本市では療育体制を拡充してきたが、依然として支援機関や適切な教育機関にたどり着くまでは、保護者の努力によるものが大きい。適切なサポート体制の中で子供の障害を早期に発見し、早期療育、適切な教育機関につなげることは、保護者を助けるだけでなく、子供の発達を保障することになる。行政が担うべきこと、民間の力を活用することなど役割分担を意識しつつ、神戸市として医療・保健・福祉・教育の連携を前提とした障害児支援体制の構築を行うべきではないか、見解を伺いたい。

2.神戸市の特色ある難聴対策について

 今年3月に発表されたWHOの聴覚に関する世界報告書や国における難聴対策の方向性が「難聴対策推進議員連盟」から提言されるなど、難聴対策について世界的な気運が高まっている。近年、難聴は予防可能な認知症発症のリスク要因とも言われているが、例えば高齢者への聴覚検査や高齢難聴者への早期介入に取り組むなど、認知症対策を他都市にないレベルに引き上げることも可能と考える。難聴対策への投資に対する財政効果はWHOも認めており、ハイレベルの難聴対策は医療産業都市の魅力も高めると考えるが、市として特色ある難聴対策を打ち出してはどうか、見解を伺いたい。

[一般質問]要旨 しらくに高太郎 議員(垂水区選出)

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1.今後の危機管理体制・経済対策について

 感染警戒期において準備しておくべき備えと、近い将来に予想される感染拡大期において適切に対応するための方針として、昨年7月に政令市で初めて、「新型コロナウイルス感染症対策第1次対応検証結果報告書」が公表された。報告書では、保健所での過重労働の発生や感染症対策における備蓄物資の不足等の課題が指摘されており、改善すべき点も多かったと認識している。報告書の公表から約1年が経過し、現在、ワクチン接種に向けて全庁を挙げて取り組んでいる点は評価しているが、この間「報告書」での課題は改善されてきたのか、また、しかるべき時期には、再度対応を検証の上、今後の危機管理体制の再構築に活かすべきと考えるが、あわせて、見解を伺いたい。

2.道路行政の推進について

 令和2年度に小束山6丁目に向かう南進右折レーンを延伸する工事を行ったことで、直進車の流れは改善されたが、地域全体をみるとまだまだ課題があると思う。沿道では大規模集客施設や住宅などの開発が継続的に行われているが、それを支えるための道路が足りておらず、明らかにキャパシティーを超えており、道路のネットワークを見ても、現状は小束山6丁目交差点に集中するような構造になっている。交差点西側の国道2号の西行きは片側1車線のところ、実質2車線として使われており改善の余地はあると考えるが、これらの点もふくめ、国等の関係者とともに検討を行い、エリア全体で総合的な渋滞対策を推進していくべきと考えるが、見解を伺いたい。

3.国・地方間の税源配分の是正について

 地方自治体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できる真の分権型社会を実現するために、複数の基幹税からの税源移譲などを、例年、国に対して要望しているが、状況は一向に改善されていない。都市的インフラの整備や福祉施策などの大都市特有の財政需要については、今後さらなる増加が見込まれており、国に対して強力に抜本的な改善を求める必要がある。他の指定都市等と連携して取り組んでいることも承知しているが、本市としても他の要望と横並びではなく、最重要課題のような意識をもって取り組むべきと考えるが,見解を伺いたい。 

4.LRT導入への検討について

 LRT導入については、これまで我が会派からも質疑を重ねてきたが、需要の見極めや自動車交通への影響など多くの課題があり、導入可否の判断が難しいという答弁であったが,本年3月の市長会見において、三宮・ウォーターフロントの開発進捗に伴い、市長からも将来のLRTの可能性への期待について言及されていた。4月からはポートループの運行も始まり、都心三宮からウォーターフロントの開発も大きく進む中、LRT導入について今後どのように検討を進めていくのか、見解を伺いたい。

[一般質問]要旨 山下てんせい 議員(西区選出)

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1.神戸市健康科学研究所の機能強化について

 本市は市内にある病院の協力を得て、新型コロナウイルスの検体を速やかに収集する仕組みが構築されており、健康科学研究所のゲノム解析のスピードについても早いことから、変異株の発見が他都市と比べても早く、他都市も本市のデータを頼りにしていると感じている。また、コロナに関するオープンデータについても詳細かつ体系的である。ゲノム解析による変異株の検査については、都道府県の役目であることは承知しているが、日本全体の感染症拡大防止に貢献するという観点からも、市独自に感染症や疾病に関する解析能力を強化するなど、健康科学研究所の機能強化に取り組むべきと考えるが、見解を伺いたい。

2.DX政策に関わる装置や機械の他部局連携について

 DX政策に関わる装置や機械については、ドローンを用いた保守点検を例に挙げても、単独部局で専用利用するには高額であり、結果として利用できないという状況があると聞く。しかし当該デバイスの汎用性は高く、またデータ解析による差分解析など、平時でも利用できる技術があり、複数部局で共有することで利用は可能であると考える。本市はDX担当局長やデジタル化専門官を配置するなど、DXの推進に向けて強力な体制を構築しているが、地方自治体におけるDXの在り方という視点において、装置や機械についても、複数部局による連携や横串を指した体制の構築が必要ではないか、見解を伺いたい。

3.経済圏としての中四国地域との連携について

 九州のように福岡と熊本、福岡と大分など、相互往来が成立している圏域もあることや、コロナ禍により近場観光が好まれる傾向を踏まえると、姫路を中心とした播磨地域や、兵庫と隣接する岡山と観光面において連携強化することは重要と考える。また、明石海峡大橋、鳴門大橋、瀬戸大橋を利用した陸路での移動や、瀬戸内クルーズを活用することで、徳島・香川も含めた圏域は、より大きな経済圏域として発展していくものと考える。まずは、岡山や姫路、瀬戸内などの近隣府県をターゲットにした誘客促進や相互誘客の取り組みを強化することで、神戸観光を推進していくべきと考えるが、見解を伺いたい。

4.都市公園の利用促進について

 昨年より都市公園の機能向上や財政負担の軽減について、スピード感をもって進めるため、ポテンシャルのある公園やリノベーションが必要な公園などを対象として、利活用にかかるサウンディング型市場調査を進めていると聞く。調査結果を踏まえ、今後の都市公園の整備の方向性について、どのように考えているのか、見解を伺いたい。

5.こうべ環境未来館の在り方について

 青少年に神戸の豊かな自然との共生意識を根付かせるためには、環境教育の拠点が必要であると考える。西区見津が丘にある、こうべ環境未来館は現在施設の在り方について検討していると聞くが、市長のリーダーシップのもと、里山の保全や生物多様性の維持に向けて積極的に取り組んでいる本市としては、従来の展示に加え、生物多様性を具現化するような施設としてリニューアルすることも検討すべきではないか、見解を伺いたい。
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