令和4年
 第1回定例市会 2月議会
令和4年度神戸市当初予算案
予算特別委員会[総括質疑]要旨

[総括質疑] 要旨   植中 雅子 議員(北区選出)

 3月14日に開催されました令和4年度 神戸市当初予算案 予算特別委員会 総括質疑において、 植中雅子 議員(北区選出)は、「王子公園の再整備について」など、市長及び関係当局に質疑を行ないました。
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(意見)

 3月1日に、ロシアによるウクライナ侵攻に対し厳重に抗議の意を表するとともに、我が国政府に対し、厳格かつ適切な対応を求める決意を表明する決議を全会一致で可決した。この決議に対し、緊急支援として1千万円の寄附をはじめ、ポートタワーやBE KOBEのモニュメントをウクライナ国旗のカラーにライトアップし協調いただいたこと、感謝し御礼を申し上げる。また、政府はウクライナから国外に避難した難民を日本国内で受け入れる方針を表明したが、本市での難民の受け入れに対して、積極的な対応をお願いして、質疑に移ります。

1.王子公園の再整備について

 王子公園の再整備については、本会議や委員会を通じて、我が会派からも多数の議員が質疑を行い、「市民の声を聞き、市民・地域住民にとって、より良いものを検討していく」、「今後、王子公園再整備の方向性や土地利用、ゾーニング、さらには廃止される施設の代替機能などについて、一定の見直しを図る」、「一定の案の見直しをする際には、市民との対話を大切にする」などの答弁がなされた。多数寄せられた市民意見への対応などで、すでに当初のスケジュール通りではないが、今後、どのようなスケジュールで、どのような市民との対話を検討しているのか、見解を伺いたい。
(議員再質疑1)
先日の代表質疑で大学誘致について、大学を誘致すれば、王子公園周辺の活性化、地域貢献にも期待できるとの答弁があったが、活性化については、大学が誘致されればひとつのきっかけとなる可能性は十分にあると考える。一方、地域貢献については、地域のニーズを把握したうえで、今後、公募を検討される際にも、地域貢献の度合いを客観的に審査することが地域の理解と納得を得るうえで不可欠と考える。地域が求める取り組みをどのように担保していくのか。また、先日、ある大学の学長が本市の大学誘致に、「個人的に関心を持っている」と発言した旨の報道もなされたが、市民の理解と納得を得る際には、どのような大学が、どのような規模・コンセプトで設置されるのかを示すことも重要ではないか、併せて見解を伺いたい。
(議員再質疑2)
王子公園の再整備は、老朽化への対応や、利便性の高い文教エリアの特性を活かすために必要なことは一定理解するが、大学誘致がメインとなっているゾーニングについては、疑問がある。現在の素案では、大学ゾーンは駅前に整備されることとなっており、駅前に位置するエントランスゾーンと一体的な空間とすることで文教エリアのポテンシャルを高めるとのことだが、駅から離れた位置に誘致しても、工夫次第ではポテンシャルを高めることは可能なのではないか。また、大学までの道のりを友人と歩くことで交流が生まれたり、思い出になるなど、駅から離れていることで生じるメリットもある。今後、ゾーニングを含めて一定の見直しを検討するとのことだが、市としての見解を伺いたい。
(議員再質疑3)
ゾーニングを見直してもなお、大学誘致などにより廃止・縮小を余儀なくされるプールやテニスコートなどの施設については、王子公園内にとどまらず、市内で代替機能を確保し、早期に市民に公表すべきと考えるがどうか。特に、プールについては、HAT神戸に建設し、ポートアイランドのスケートリンクを通年化してはどうか。先の北京オリンピックでは、神戸市出身の坂本花織選手が銅メダルを獲得されたが、尼崎市など市外で練習されているとの報道もなされている。オリンピックやプロを目指すスポーツ選手に向けた環境整備の考え方とあわせて見解を伺いたい。
(議員再質疑4)
昨年の12月から今年の1月にかけて行われた王子公園再整備基本方針(素案)に対するパブリックコメントでは、再整備の進め方や目的に関する説明が不足しているなど、多くの意見が寄せられ、市民の求めるものと行政の思いにギャップがあると感じている。今後、王子公園以外にも、駅のリノベーションをはじめとする再整備が数多く予定されているが、素案の作成段階から住民を巻き込んで庁内の検討を進め、汲み取った住民の意見を方針に反映することで、より市民にとって有益なものができると考えるが、見解を伺いたい。

2.谷上地域の活性化について

(要望)
谷上駅周辺については、北神急行の市営化を契機とし、北区の玄関口として魅力を向上させていくことが必要と考えている。先日の局別審査では「民間事業者へのサウンディング調査を実施し、谷上の持つ高いポテンシャルに見合った土地の活用を促していく」との答弁があり、今後の取り組みに期待しているところである。
(質疑)
一方で、上谷上地区には、農業がしたいわけではないが、土地の処分や活用ができないことから、税負担の優遇措置が適用される生産緑地の指定を受けている方も存在している。局別審査では「地権者や地域住民が将来像を検討する際に専門家を派遣する制度もある」との答弁をいただき評価しているところであるが、北神急行の市営化という市長の英断による好機を逃すことなく、市がより積極的に地域に関与し、スピード感をもって活性化を図るべきではないか、見解を伺いたい。
(要望)
谷上地域の災害時の避難所は山田中学校とされており、場所によってはかなりの距離を移動しなくてはいけない。妊婦の方はグリーンスポーツホテルを使うことができるとされているが、谷上の北側エリアに残念ながら妊婦はおらず、多くは高齢者の方である。谷上駅周辺は活用できる土地が少ないとのことだが、兵庫県と連携のうえ、駅ロータリーと有馬街道の間を流れる志染川の利用拡大も含め、駅周辺に避難所や児童館などの機能の集積を進めていただきたい。

3.市街化調整区域のあり方について

 先日の市長会見で、用途地域の見直しについて発表があったが、人口減少、少子高齢化などの社会情勢の変化に合わせて住環境に配慮しながら、空き家等の活用促進・生活利便施設の立地誘導を図り、「住みやすく働きやすいまち」であり続けることを目指した取り組みとして評価している。一方、本市は西区・北区を中心として豊かな自然環境を有し、広大な市街化調整区域を抱えていることも特徴である。「住みやすく働きやすいまち」については、市街化調整区域においても維持・向上するべき目標であると考えており、先日の局別審査ではわが会派から「市街化調整区域の区域区分の見直し等、開発許可制度の柔軟な運用による企業ニーズの充足」や「さらなる規制緩和の推進による里山農村エリアへの移住定住促進」について質疑をしたところである。無秩序な土地利用を防ぐために指定された区域であることは承知しているが、調整区域においても「住みやすく働きやすいまち」を目指して活性化を図っていく中で、様々なニーズに柔軟な対応をしていく必要があると考えるが、規制緩和についてどのような検討をされているのか。見解を伺いたい。
(議員再質疑)
コロナ禍において都心部から地方部への回帰の動きが強まっているなか、神戸のすばらしい里山・農村の魅力を活かしていくことが大切であり、本市では、「里山・農村地域活性化ビジョン」により里山・農村への移住を大きく掲げ、様々な取り組みを推進している。市街化調整区域内には、例えば山田町のように都心に近いエリアと純粋な農村エリアがあり、地域課題やポテンシャルがそれぞれ異なっている。そこで、淡河宿本陣跡のような里づくりの拠点施設の整備などによる賑わいづくり、空き家の活用、移住につながる規制緩和、仕事をしながら利用可能な就農支援などをさらに加速させるなど、地域特性を踏まえたきめ細やかな施策展開が必要と考えるが、今後の里山・農村におけるまちづくりの方向性について、見解を伺いたい。

4.人口減少対策における住み替え支援について

 人口減少社会の中、若者・子育て世帯の神戸市内への転居・定住の促進は非常に重要であり、住み替え支援策を効果的に展開していく必要があると考える。そのような中、令和4年度予算案では、住み替え支援制度の見直しが行われ、「子育て応援賃貸住宅住み替え補助」の「こうべ移住型」については、中央・灘・東灘区を除く6区への市外からの転入のみを対象とすることとされている。今後、人口減少や空き家の増加が見込まれる区への転入に対して重点的に支援するとのことだが、市全体で人口減少対策を行わなければいけない中では、中央・灘・東灘区においても、定住促進のためのPRや既存の補助制度に限らず、すでにある強みを更に伸ばす取り組みを実施することが、より効果的な人口減少対策になると考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質疑1)
神戸市への転居・定住を促進するには、利用者本人の希望を酌むことも重要と考える。先ほども指摘したとおり、「子育て応援賃貸住宅住み替え補助」の「こうべ移住型」は中央・灘・東灘区への転入は対象外とされているが、この3区に住むことを希望する方が、補助の対象にならないことを理由に他都市へ流れてしまっては、他の6区への転入を重点的に支援しても、効果的な人口減少対策に繋がらないのではないか。利用者のニーズの把握や、他都市に流れないような仕組みの工夫などが必要と考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質疑2)
今後、移住促進・社会インフラの活用の面から、特に移住促進に戦略的に取り組む重点地区について、検討を行うと聞いているが、どのような基準・地区を考えているのか。また、戦略的に重点地区を決定し公表する際には、地域の理解を得るためにも、裏付けのある理由をきちんと示すべきと考えるが、併せて見解を伺いたい。

5.神戸空港の国際化について

 先日の代表質疑で市長から、「3空港懇談会が開催され神戸空港の国際化に対する理解は、関西全体の関係者で確実に深まっていると感じている」と答弁があり、局別審査では、「関西エアポートと国際化に向け議論を深化させたい」と局長から答弁があった。今後、神戸空港の国際化を検討していくうえでは、国際化の目標年次を設定のうえ、市民と想いを共有し、世論形成をしていく必要があると考えるが、見解を伺いたい。
(要望)
「2025年」という目標が変わっていないとのことで、安心している。先日も、神戸商工会議所から神戸空港の国際化について要望があったと仄聞しているが、市長にも、我々議会だけでなく、地元経済界、市民の想いがひしひしと伝わっているかと思う。そうした想いを共有しながら、神戸全体が待ち望む2025年の国際化に向け、しっかり歩みを進めていただくよう、お願いしたい。

6.公営企業会計に対する一般会計からの支援について

 水道やバス、地下鉄などの公営企業会計は、コロナ禍で大きな影響を受けているうえに、昨今から世界的に問題となっている燃料費の高騰がロシアのウクライナ侵攻により、さらに加速するなど、厳しい運営状況にある。それぞれの会計で経営計画などを作成し、健全な運営に努めているが、これらの世界情勢は加味されておらず、公営企業の企業努力のみで対応することは困難ではないか。企業努力により対応していくことが必要なことは一定理解するが、公共の福祉の増進という公営企業の目的や、未曾有の事態によることを踏まえ、基準外繰出の増額など、一般会計からの支援を強化すべきと考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質疑)
公営企業は企業の経済性の発揮のみならず、公共の福祉の増進を経営の基本原則としている。一部の民間企業では、いたずらに営利を追求しているところもあるが、経費を削減し、市民サービスに影響が出ることがあってはならないと考えるが、改めて見解を伺いたい。

7.義務教育課程における学力の修得について

 コロナ禍で義務教育課程における児童・生徒の学習環境は大きく変化し、学力格差は益々広がっている。義務教育は子ども達の将来にとって非常に重要なものであることから、義務教育課程において児童・生徒が必要な学力を修得できているのかを必ず確認し、修得できていない児童・生徒がいる場合は徹底して指導をしていくべきではないか。個々の修得状況をどう把握しており、今後どのように対応していくのか。見解を伺いたい。
(議員再質疑)
「令和3年度全国学力・学習状況調査」の結果では、小学校6年生の「国語」「算数」、中学校3年生「国語」「数学」の平均正答率はいずれも全国平均を上回っている。一方、「児童生徒質問紙調査」における「学校に行くのは楽しいと思うか」という問いに対し、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と回答した割合は、小学6年生が「81.7%」、中学3年生が「80.3%」と、全国平均、前回調査と比べて、いずれも減少する結果となった。学力の修得の基礎となるのは、児童生徒の「学校に行きたい」という気持ちではないか。先日の局別審査では、宿泊を伴う修学旅行の中止で、子ども達にとって大切な「経験」の機会が失われていると指摘したが、学校行事の中止・変更が子ども達のモチベーションにも影響しているのではいか。子ども達にとって、かけがえのない貴重な経験の機会を守ることとあわせて、学力を向上させることが必要であると考えるが、今後の取り組みについて、見解を伺いたい。
(要望)
第6波の到来により、子どもの感染状況はさきほど申し上げた調査が行われた昨年5月よりも深刻化しており、学校は学級閉鎖を余儀なくされるなど、改めて調査すれば、結果はさらに悪いものになるのではないかと危惧している。コロナの感染はだれにでも起こり得るものであるが、集団生活をしている中で感染してしまったことにより罪悪感に苛まれる子どももいる。感染したことが原因で学校に行くことが苦痛になってしまわないよう、子ども達の不安な気持ちに寄り添い、丁寧な心のケアをお願いしたい。
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