令和4年
 第2回定例市会 9月議会

[一般質問]要旨
 令和4年第2回定例市会 9月議会最終日の10月25日に 植中 雅子 議員(北区選出)及び、岡村 正之 議員(中央区選出)は、市長及び副市長に一般質問を行いました。

[一般質問]要旨 植中 雅子 議員(北区選出)

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1.農福連携について

 先日、農福連携事業に取り組んでいる栃木県の「こころみ学園」を視察した。多くの障害者が個人の特性を活かしながら働いており、そこで製造されるワインはサミットでも使用されるほど高品質なものであった。農福連携事業の課題としては、就業環境が厳しいというイメージや、農業指導と障害者就労指導の両立が難しいことなど様々であるが、本市には多くの耕作放棄地があり、その有効活用という点から、神戸市は高いポテンシャルを有している。今後、事業を推進していくには、福祉局・経済観光局の連携が重要であり、農福連携事業を積極的に広報し、障害者本人やその親のみならず、農業従事者への理解を促すとともに、コーディネーターの配置などにより、農業従事者と障害事業所のマッチングや、技術指導、販路確保など、積極的に支援していくことが必要と考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質問)
 学校給食では、地産地消の取り組みを進めているが、給食に使用しているニンジンやじゃがいも、さつまいもや、玉ねぎなどの食材を、農福連携事業で生産したものを活用すれば、給食における市内産の利用率が高まり、地産地消の推進につながる。また、それらの野菜を市が購入することを約束するなど、収益を確保できる仕組みを構築できれば、農福連携事業者にとっても安定した運営が可能となり、より本市の農福連携事業が推進される。食材の質の担保や供給量の課題はあるが、両者にとって有益な取り組みであると考えるが、見解を伺いたい。

2.循環型農業の推進について

 本市では、下水から抽出されたリン化合物を配合した肥料である「こうべハーベスト」について、新規就農者を対象とする購入補助などを実施し、利用促進に努めてきたところである。今年の6月議会では、新規就農者以外も幅広く対象にした「こうべハーベスト」の利用拡大にかかる補正予算が議決され、今後、さらなる展開に大いに期待している。昨今の国際情勢から食料安全保障の機運が高まるとともに、7月には「みどりの食料システム法」が施行され、農林水産業における循環負荷低減事業活動が求められており、「こうべハーベスト」の活用は循環型農業の推進において、非常に有効であると考える。そこで、市外も視野にいれつつ、市内における利用促進を進め、「こうべハーベスト」を積極的に展開していくべきと考えるが、今後の方針について、見解を伺いたい。
(議員再質問1)
 先日の決算特別委員会の局別審査において、我が会派の安達団長より、今後、予定しているリン回収施設の整備について質疑したところ、その実現について、「令和8年と言わず、前倒しも考えていきたい」と前向きな答弁があった。また、市長も、こうべ再生リンを活用した取り組みを国家的プロジェクトとして推進したいと発言されており、リン回収設備の拡充に加え、技術的な進歩にも期待しているところである。リンを回収する技術に関しては民間事業者が特許を取得していると認識しているが、市が特許の取得に関与するくらいの意気込みをもって、さらなる技術の向上に積極的に取り組んでいただきたいと考えている。今後の姿勢について、見解を伺いたい。
(議員再質問2)
 本市の里山農村地域には、利用されていない資源がまだあり、「こうべハーベスト」のように資源を有効活用した取組みができるのではないかと考える。例えば、里山のやっかいものである竹は毎年伐採する必要があり、その利用法として、竹炭やパウダーにして、これまで利用されていた有機肥料とあわせて、農地へ還元することにより、土壌改良に活用してはどうか。竹の加工や運搬など課題はあるが、竹害問題の解決に加えて、地域資源循環型の神戸SDGS農業の推進など、多くの効果が期待できると考えるが、見解を伺いたい。

3.王子公園の再整備について

 王子公園の再整備にあたっては、質の高い大学を誘致することにより、王子公園エリアの新たな価値を創出することは極めて有力な施策であると考える。一方で、「大学誘致の効果が十分市民に伝わっていない」という懸念があるなかで、我が会派より「大学の効果をより分かりやすく市民に伝える必要がある」と指摘した上で、神戸市の持続的な発展に確実に貢献することを示し、大学誘致に向けて着実に取り組むよう要望したところである。例えば、大学誘致の効果をわかりやすく市民に伝える方法の1つとして、経済波及効果を示すことは意義が大きいと考える。最新のデータに基づく経済波及効果の算出に向けて、各大学へのアンケート調査結果等を基に分析作業を進めていると聞くが、どの程度の効果が見込まれるのか、見解を伺いたい。

4.孤独・孤立問題への対応について

 近年、地域社会や家族のあり方の変容、コロナ禍における人との接触機会の減少などにより孤独・孤立問題が顕在化している。このような状況を踏まえ、本市では、孤独・孤立問題に取り組む局長として、新設されたこども未来担当局長を中心に局横断的なプロジェクトチームを設置し、全庁一丸となって取り組んでいるところであり、問題解決に向けた姿勢をいち早く示したことは評価している。プロジェクトチームが設置され1年が過ぎ、今後、課題解決に向けた取り組みが加速していくと期待しているところであるが、これまでの成果をどのように評価しているのか。今後の事業展開と併せて、見解を伺いたい。
(議員再質問)
 先日、現役大学生が立ち上げた「あなたの居場所」というNPOを視察してきた。そこには、自殺や孤立感による不安など様々な相談が届くのに対して、相談者の同世代のボランティアがスピード感をもって対応しており、相談のしやすさという点からも非常に有効な取り組みであると考えている。本市では、約2,500人の民生委員・児童委員が活動しているが、高齢化が進んでおり、「若者民生委員」の創設など、若者が相談しやすい環境の整備が重要である。「あなたの居場所」のようなNPOなど効果的な取り組みを行う団体との連携や、支援を行い、若者の悩みを早期にケアすることで重大案件に発展させない取り組みを進めて行くべきと考えるが、見解を伺いたい。

5.谷上地域等における避難所の設置について

 北区の花山地区・谷上地区における避難所は、花山小学校、山田中学校などであるが、対象エリアが広く住居から避難所までの距離が遠いエリアがあることや、高低差が激しいことなど、高齢者は災害時に避難することが困難となっている。谷上駅前への避難所設置が理想的だが、狭隘な駅前で新たに設置することは現実的ではない。しかし、住民が安心して暮らしていくためには、災害発生時に安全を確保できる環境の充実が不可欠であり、早急に対応する必要があると考える。今後の対応方針について、見解を伺いたい。
(議員再質問)
 花山地区にある真星病院が増設の計画をしていると聞く。真星病院はイエローゾーンに立地されているとのことだが、新たに建設を予定している別棟はイエローゾーンから外れている。地元代表住民108人から真星病院を避難所と指定してほしい旨の要望が市に提出されており、この別棟を緊急避難場所に指定し、支援できないか。病院ならば医療看護も行うことが可能であり、理想的な避難所のモデルケースになると考える。真星病院も緊急避難場所とすることに前向きと聞いており、実現に向けた支援を市として実施すべきと考えるがどうか。

[一般質問]要旨 岡村 正之 議員(中央区選出)

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1.神戸空港の国際化を契機とした空と海の融合・連携について

 神戸空港の国際化が決定し、神戸のみならず関西全体の経済の活性化につながるものとして、期待しているところである。現在、神戸空港では貨物を取扱っていないが、国際化を契機に貨物を取扱うことを検討してはどうか。空運・海運を融合・連携させることで、空港だけでなく、神戸港の活性化にもつながり、相互的な効果が見込めると考える。世界にアピールできる国際空港となり、経済効果を最大限神戸経済に取り込むためには、人と物を運べる空港としていくべきと考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質問1)
 就航先は今後、調整していくことになるが、国際空港として成長を遂げるにはエアポートセールスが重要である。エアポートセールスにより、インバウンド誘客の増加が期待できるだけでなく、先ほど指摘した貨物の取扱いについても大きく影響すると考える。兵庫県や神戸市の議連と連携し、市として積極的に取り組むべきと考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質問2)
 空運・海運の融合・連携の観点からは「フライ&クルーズ」も重要である。かねてより、神戸空港と神戸港の近接性を活かした取り組みを進めてきたことは承知しているが、客船に加え、飛行機が海外と繋がるようになれば、より多様な展開も期待できるのではないか。今後の展望について見解を伺いたい。

2.都心・三宮再整備を中心とした一体的な取り組みについて

 本市では、持続的発展を遂げるため、まちの魅力向上につながるプロジェクトである都心・三宮再整備を着実に進めているところである。一方、県庁周辺の再整備の進捗は芳しくない状況であり、元町エリアは取り残されてしまっている。元町も三宮の商圏の範囲内であり、再整備の効果を最大限発揮し、神戸の成長につなげるには一体的に整備していくことが必要である。兵庫県に積極的に働きかかけ、 三宮・元町の両エリアを活性化させる整備をしてこそ、真に効果的な都心・三宮再整備となると考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質問1)
 JR三ノ宮駅については、昨年、新たな駅ビル開発について、JR西日本、UR、神戸市の三者の連携・協力して取り組みを進めるための協定が締結され、今年の3月には開発方針の方向性が発表されたところである。2029年度の開業で駅周辺にさらなる賑わいが創出されることを期待しているが、老朽化が進むJR元町駅とその周辺との差が顕著になることを危惧している。南北の高低差などで課題があることは承知しているが、JR西日本や兵庫県と連携し、再整備を実施すべきと考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質問2)
 真に効果的な都心・三宮再整備とするためには、三宮周辺の整備に限らず、様々な事業を一体的に取り組むことが重要である。とりわけ、六甲山上へのアクセスについては、改善が必要であると考える。六甲山においては、土地利用における規制緩和など様々な取り組みを進め、既存の施設に加え、「六甲サイレンスリゾート」や、「ROKKONOMADO」などが加わり、にぎわいが出てきていると感じている。一方、アクセス面には大きな課題があり、バスの急行便などにより、改善を図っているが十分とは言い難い状況である。より抜本的な打開策が求められるが、その手法のひとつとして、新神戸から六甲山頂までのロープウェーを整備してはどうか。海と山が近い神戸ならではの眺望を堪能でき、誘客に大きく寄与すると考えるが、見解を伺いたい。

3.神戸が誇る産業の振興・継承について

(1)養殖を活用した地場産品の振興
 他都市では甲州ワインや小豆島のオリーブなどブランドとして確立した地場産品の副産物を活用することで、新たなブランド商品を開発し、成功している事例がある。本市では昨年「神戸らしいファッション文化を振興する条例」が施行され、地場産品の振興に対する前向きな姿勢を示しているところであり、条例の目的を踏まえた取り組みを推進していく必要がある。その取り組みとして、例えば、神戸を代表する地場産品の一つである灘五郷の日本酒の製造過程で生じる酒かすなどの副産物を、魚の養殖に活用してはどうか。新たな特産物の開発に加え、灘五郷の知名度をさらに向上させることで、地場産業の振興にもつながると考えるが、見解を伺いたい。
(2)瀬戸内海の水質・漁獲対策
 瀬戸内海の水質は近年、栄養塩類が減少し、本市の名物であるイカナゴをはじめ、多くの魚種で漁獲量が低迷している。さらに喫緊の課題となっている物価高騰も影響し、このままでは、貴重な食文化が廃れてしまうと危惧している。地域の文化を守るためには対策が必要であり、兵庫・大阪エリアで広域的に取り組むことが肝要である。令和4年度予算特別委員会では、「大阪湾灘協議会の結成を実現させたい」との答弁があり、早期の実現に期待しているところであるが、結成後、市はどのような役割を担っていくのか。また、県の「栄養塩類管理計画」の案が示されたところであり、市としてもより積極的に瀬戸内海の水質・漁獲対策を講じていくことが求められると考えるが、今後どのように取り組んで行くのか。あわせて、見解を伺いたい。

4.先駆的な土地の利活用について

 人口減少や少子高齢化の進展に伴い、市税収入の減収や社会保障関連経費の増加が見込まれる中、未利用地をはじめとする土地を有効に活用していくことは、自主財源の捻出だけでなく、地域活性化の観点からも重要である。本市では、本年7月、湊山小学校跡地に「コミュニティー型の複合施設」として「NATURESTUDIO」がオープンしており、行政が税金を投入することなく、民間企業が事業主として企画・運営する全国に先駆けた取り組みとして高く評価しているところである。市の所有する貴重な資源は余すことなく活用していくべきであり、このような取り組みは積極的に拡大していくべきと考えるがどうか、見解を伺いたい。
(議員再質問1)
 熊内町に水道局の配水池があり、地上部分にあたる上部を有効活用していくべきと考える。この地上部分に建物を建設することは難しいと認識しているが、立地条件や、面積の大きさなどのポテンシャルを引き出す活用方法を検討していくべきである。この周辺では駐車場のニーズがあると考えており、工夫次第では駐車場などの用途に活用できるのではないか。今後、配水池の更新を予定しているとのことだが、更新にあわせて、ある程度の重量に耐えることができる構造にするなど、今後の活用を見据えた改修を実施すべきと考えるがどうか。
(議員再質問2)
 今後の活用方法として、例えば、原則、農薬や化学肥料を使用しないオーガニック野菜に限定した農地に活用することはできないか。市民農園として整備し、子どもなどを対象に、実際に野菜の栽培をすることで農業を肌で感じることができる体験を実施すれば、食育の取り組みになる。また、その野菜の販売店舗や駐車場を併設できれば、取り組みの幅も広がり、アクセス面においても魅力的である。設備の性質上、解決しなければならない課題が多くあることは承知しているが、検討する価値は十分あると考えるがどうか。

5.安全・安心な学校給食について

 本市では、小学校で提供する給食において、卵を除却した料理の提供などアレルギー対応を実施し、安全・安心な給食の提供に努めているところである。学校給食は、適切な栄養の摂取による健康の保持増進だけでなく、給食を通して学校生活を豊かにすることや、食文化を学ぶことなども目的とされており、アレルギーのある子どもについても、これらの機会を十分に得ることができる学校給食にしていく必要がある。しかし、給食とは別にお弁当を用意している家庭もあると聞いており、さらなる取り組みが必要なのではないか。よりきめ細やかな対応を可能とする仕組みを構築し、すべての児童が安全・安心に楽しく食べることができる給食とすべきと考えるが、見解を伺いたい。
(議員再質問)
 明石市では、「地産地消無添加給食の請願」が採択され、オーガニック給食の実現に向け取り組んでいるところであると聞く。子どもの安全や、環境面など、市として取り組む意義は大いにあると考える。費用面など課題は多いことは認識しているが、まずは、月に1回の実施など試行的に取組んではどうか、見解を伺いたい。
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