令和6年
 第1回定例市会 2月議会

[意見表明]
令和6年3月13日
自由民主党神戸市会議員団


 自由民主党神戸市会議員団は、令和6年度神戸市各会計予算案並びに関連議案、合計53議案について、以下の理由により要望22件を付して承認します。また修正案と異なり可決をしたとしても法的効力も何ら有さない、「予算第1号議案 令和6年度神戸市一般会計予算」等の編成替えを求める動議については、反対します。

「理由」

 令和6年度予算案は、東京一極集中や都市間競争がますます激化する中において、神戸空港の国際化に向けた取り組みや、都市の成長を促し好循環を創出するための施策、切れ目のない子育て支援の更なる充実など、市民の暮らしの質を高め、一人一人が幸せを実感できる温かみのあるまちづくりを進めようとする姿勢を評価します。また来年1月に阪神・淡路大震災から30年を迎えようとする中、国内外からいただいた支援への感謝を忘れることなく、これからも神戸が他の地域に貢献できる都市であり続けるとともに、活気と魅力あふれる持続可能な国際都市として、神戸の価値を高めていく取り組みも評価します。
 一方で、物価高騰などに対応して、市民の所得を実質的に向上させる必要があり、神戸経済の活性化には、神戸に人を惹きつけるために投資的経費を確保し続けることが至上命題です。また都市の活力は人口に依る部分が大きく、定住人口はもとより交流人口・関係人口を増加させる取り組みを更に加速させ、市民が未来に希望を抱き、市外からの民間投資を呼び寄せるための施策と情報発信を一層強めていく必要があります。
 少子高齢化に伴い増加し続ける義務的経費に対応し、安定的な財政基盤を構築するためにも「行財政改革方針2025」および、わが会派から提言した事項に全力で取り組むことを期待し、令和6年度神戸市各会計予算案並びに関連議案を承認します。

「要望事項」

1. 2030年の神戸空港の国際定期便の就航を質、量ともに成功させるため、2025年の国際チャーター便就航に向けて、遅滞なく神戸空港の整備を進め利便性を一層高めると共に、世界のエアラインに対して神戸と神戸空港の魅力を的確に発信すること。
2. 姉妹都市交流やMOU締結都市について、周年事業のみならず、中長期的な視点で都市ごとに目標をたて実益を生む意義のある関係を構築すること。
3. 費用に見合う効果がない区役所窓口業務の外部委託は、直営も視野に入れて見直すこと。
4. 市役所1号館の展望ロビーについては、市民が憩える場所とするために飲食店などを誘致すること。
5. 王子公園の再整備に伴い、今年最後の営業となる王子プールなどについては、市民と利用者の記憶に残る行事を行うとともに、記録を残すこと。
6. こべっこランドにおいては、地元の事業者を中心としたキッチンカーなどの誘致を行い地域経済の活性化と来訪者の満足度を向上させること。
7. 兵庫区に病児保育を設置できるよう引き続き調整を図ること。
8. 境界知能への理解を深め寄り添った支援を行うため、未就学児の段階から必要な検査を行うこと。
9. 産後ケア事業については、誰もが等しく利用できるサービスであることを積極的に広報し、利用しやすい仕組みにすること。また利用者のニーズに一層応えられる事業とするために、施設が協力しやすい制度を構築し、施設を更に確保すること。
10. 港島クリーンセンターでの発電電力についても、自己託送の取り組みを積極的に進め、市民に見える形で財政負担を削減すること。
11. 夜間放置される事業系ごみや下水の臭気対策に配慮することで、高質な都市空間の維持ならびにナイトタイムエコノミーの充実に努めること。
12. 旧農業公園については、早期に整備計画を策定し然るべき予算措置をとること。
13. 須磨多聞線や神戸三田線は渋滞解消ならびに災害時の緊急輸送体制の確保をすべく、都市計画で定めた工事を早期に行うこと。
14. 須磨多聞線の西須磨工区においては、大型車両の通行は規制し、大型車両は天井川左岸線へ誘導すること。
15. 海上自衛隊阪神基地隊の用地売却時に、神戸市が自衛隊に課した火器・弾薬を集積しないという確認事項は速やかに廃止すること。
16. 新神戸駅隣接の「コトノハコ神戸」については、事業者任せにすることなく、周辺施設と連携し活性化に取り組むこと。
17. 周辺に悪影響を及ぼす空家・空地については、法改正に対応した早急な条例改正、新たな制度の活用を進め、より厳格で効果的な指導によってその解消に努めること。
18. 朝鮮学校に対する補助金は県の調査に依存することなく国の通知を鑑みて廃止すること。
19. 北朝鮮による日本国民の拉致問題は神戸市民も少なくとも2名が拉致されている事態を深刻に受け止め、速やかな全員の奪還を国に要請するとともに神戸市として拉致問題の啓発に注力すること。
20. 交通局は広告代理店との契約を抜本的に見直し、成果主義を取り入れて広告収入増を図るとともに不動産の利活用を行うこと。
21. 消防団を持続可能な体制とするため、若者や女性が参加しやすい環境づくりに努めるとともに、消防庁長官通知に拠り、若手神戸市職員の一定期間の入団を促進する取り組みを行うこと。
22. 児童生徒に寄り添った教育を一層推進するため、根本的な教育内容や授業の仕組みの変更、いじめなど対応チームの創設など、固定概念に捉われず改革を進めること。



予算特別委員会に送付された陳情に対する意見表明
令和6年3月13日
自由民主党神戸市会議員団


陳情第59号水道料金値上げの条例改正案を撤回することを求める陳情 については、第31号議案を承認することから不採択とします。

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