令和6年
 第2回定例市会 9月議会
令和5年度神戸市各会計決算
決算特別委員会 [総括質疑] 要旨

[総括質疑] 要旨   河南 忠和 議員(中央区選出)



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 令和5年度神戸市各会計決算及び関連議案に関し、9月25日から10月4日までの決算特別委員会において各局別の審査が行われ、その後10月9日に開催された決算特別委員会 総括質疑において、河南 忠和 議員(中央区選出)は、市長及び副市長に対し総括質疑を行いました。

1.神戸空港国際化による神戸経済の活性化について

 神戸空港は、2022年の関西3空港懇談会で国際化が合意され、30年前後に国際定期便の就航が予定されており、25年春には国際チャーター便が就航する。先月には、神戸空港と世界33ヵ国100都市に就航しているアジア有数のハブ空港である仁川国際空港を結ぶチャーター便の就航が発表され、空港国際化がいよいよ目に見えて現われてきた。(先の代表質疑では、我が会派の平野議員からの質疑に対して、市長から庁内一丸となった体制づくりの重要性の答弁をいただき、国際化される神戸空港の活用についても、全市一丸となった取り組みに期待しているところであるが、)今後、さらなる神戸の成長を実現させていくためには、国際化される神戸空港を全市一丸となり、如何に活用していくかが重要である。経済観光局の局別審査においては、我が会派より、国際化に向けた観光インバウンドの強化について、質疑したところであるが、観光施策とともに、空港アクセス強化や、就航都市の企業・大学との連携・交流など、神戸の発展につながる取り組みを強化していくべきである。そのためには、様々な部局において、新たな施策の展開や、既存施策の拡充・再構築に取り組み、神戸空港のポテンシャルを発揮するための効果的な施策を推進していくことが重要であると考えるが、これまでの実績と今後の取り組みについて、見解を伺いたい。

2.自然と都市が調和したまちづくりについて

 現在、本市では魅力的で風格ある都市空間を実現すべく都心三宮再整備を進めている。先の都市局の局別審査では、都心三宮再整備における異常高温対策について質疑したところ、街路樹の植栽や、緑地帯を整備するとの答弁があった。このような緑化の推進は異常高温対策の観点のみならず、高質な都市空間の創出にも非常に有効であると考える。例えば、大阪市の「グラングリーン大阪」や、立川市の「グリーンスプリングス」は、都心部において、緑を核としたまちづくりを推進することで、良好な景観の形成に加え、市民の憩いの場やにぎわい創出、さらには新たな価値の創造など、都市の魅力を大きく向上させている。こうした他都市の事例を参考にしながら、都心三宮再整備や、駅前再整備等、まちづくりを推進していくにあたっては、より積極的に緑化を取り入れることで、六甲山などの緑豊かな自然に囲まれた都市部を有する神戸ならではの、(また、神戸にしかないような)自然と都市が調和された高質な空間を創出し、都市の価値や魅力をさらに高めていくべきと考えるが、見解を伺いたい。

3.部活動の地域移行(KOBE◆KATSU)について

 部活動の地域移行は、子供たちの健やかな成長に大きく寄与してきた部活動の役割を地域に移行することで、その役割を継続していくものであり、地域移行によって子ども達に不利益が生じることがあってはならない。先の代表質疑や、局別審査においても様々な質疑をしてきたところであるが、令和8年9月の移行までに解決すべき多くの課題が顕在化し、ひとつひとつ解決していくことが肝要だと考える。一方、現在、地域移行に取り組む職員は数名程度ときくが、今後は職員体制の強化を図り、移行期そして移行後の課題解決に責任をもって取り組んでいくべきではないか。教育委員会と市長部局の具体的な役割分担や分担開始時期とあわせて、見解を伺いたい。

4.タワーマンションの適正管理について

 局別審査では、「タワーマンションの適正管理にむけて、市内のタワーマンションの管理状況等の実態を調査し、結果を踏まえて、中長期的な施策を検討する」旨の答弁があった。マンション管理に関しては様々な課題があるなか、特にタワーマンションについては、災害発生時の対応や地域との関わりの希薄化が大きな課題と考える。他都市では令和4年から導入されたマンション管理計画認定制度において、国が示す認定基準に独自上乗せすることで管理水準を高める事例がある。例えば、堺市では「防災アクションプラン」を管理規約等に定めることを、東京都大田区ではマンション内で組織する自治会を設置していること若しくは当該マンションの所在する地域の町会・自治会へ区分所有者及び居住者等が加入していることを、独自基準として定めている。本市においても、現在取り組んでいる実態調査に、災害発生時の対応や地域コミュニティとの関わり方について、追加して調査を行い、その結果を踏まえた施策検討を進めるべきと考えるが、見解を伺いたい。

5.たばこの路上喫煙・ポイ捨て問題について

 本市では、今年度、新たに「喫煙所整備経費補助金制度」を創設し、喫煙所の増設を図っているところであるが、現時点では補助申請が出てきていない状況である。先の環境局の局別審査では、我が会派より、維持管理経費を補助対象とすることや、補助対象エリアの拡充など、制度の拡充を訴えたが、前向きな答弁は得られなかった。喫煙所の整備の重要性は、これまでの議会での答弁からも、市として十分認識していただいていると理解しているが、現状では政策目的は達成されておらず、たばこを吸う方、吸わない方、双方にとって快適な環境を早期に実現させるための工夫が必要ではないか。今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺いたい。

6.ウォーターフロントエリアの回遊性向上について

 ウォーターフロントエリアについて、我が会派からシャトル船などによる回遊性向上について質疑し、その部分については、おおむね納得できる回答であった。そもそもこの議論はウォーターフロントに、来場者がどのような手段で訪れるか、あるいは大型イベントがあった時にどのように人を輸送するかといったことにあると認識している。そこで、陸上輸送については、現在のところ、ポートループを中心に考えていると認識しているが、イベント時を見越して、快速化や路線の見直しなど、さらなる対策を展開していくことが必要と考えるが、見解を伺いたい。
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