KOBE◆KATSUの運営体制・人材確保・経済的支援について
(平井真千子 委員)
教育こども委員会において、平井真千子委員が、来年度から本格的に始動する「KOBE◆KATSU」について、運営体制や指導者確保、移行期の課題、さらには経済的支援の在り方について質疑を行いました。
指導者確保とマッチング体制について

KOBE◆KATSUの開始を目前に控える中、登録団体からは指導者確保に対する不安の声が上がっています。現在は教員や部活動指導員を中心としたマッチングが行われていますが、平井委員は、民間の指導者やボランティアなど、より裾野を広げた人材確保の必要性を指摘しました。
教育委員会からは、現時点では一定の面談を経た人材バンク登録者を中心に運用しており、一般募集の大幅な拡大は難しいとの答弁がありました。一方で、来年1月頃からクラブ紹介ページを充実させ、指導者募集を行っている団体については掲載し、連絡先を明示することで、団体ごとの個別調整を促す考えが示されました。
これに対し平井委員は、教員中心の体制では活動時間のミスマッチが生じる可能性を指摘し、今後も人材確保の検討を継続することや、ホームページから各団体へアクセスしやすい工夫を求めました。
プレスタートと施設利用、中体連登録の扱い
次に、活動開始時期について、既存クラブから「9月開始に向けたプレスタート」を望む声があることを踏まえ、プレスタート期間中の中学校施設利用や、中体連登録の扱いについて質問しました。
教育委員会からは、すでに学校開放や夜間開放を活用した体験会を実施しており、今後もホームページで紹介していくとの説明がありました。また、総体終了後の6~7月以降、学校施設が比較的使いやすくなる時期に体験会を行い、9月からの本格参加につなげていきたいとの考えが示されました。中体連登録についても、9月以降に大会参加ができなくなることがないよう、県中体連と調整を進めているとの答弁がありました。
経済的支援と「応援基金」の考え方
平井委員は、移行期に活動の空白が生じないよう、時期や手続きを早期に明確化し、団体や保護者の不安を解消する必要性を強調しました。あわせて、経済的負担の増加によって活動機会に不公平が生じないよう、市長が言及している「応援基金」の具体像や、会費の柔軟な設定が可能かどうかについて質しました。
教育委員会からは、基金については運動器具や楽器などの活動環境整備を想定し、次年度予算要求の中で規模等を精査しているとの説明がありました。また、会費については低廉であることを前提としつつ、減額そのものに制限は設けないが、透明性や公平性の確保が必要であるとの考えが示されました。
さらに教育委員会事務局長からは、家庭の経済状況による会費割引については、本来、市が責任を持って対応すべき課題であり、経済的困難への対応は市として支援策を講じていきたいとの答弁がありました。一方で、兄弟割引や参加頻度に応じた調整など、クラブの裁量で対応できる部分についても言及がありました。
要望
平井委員は最後に、市の支援方針を早期に明確化し、登録団体にしっかりと周知することを要望しました。また、参加頻度の違いなども踏まえながら、公平性と参加しやすさの両立について、来年に向けて整理を進めるよう求めました。
当会派としても、子どもたちが安心してスポーツ・文化活動に取り組める環境が確保されるよう、引き続き議論を重ね、市の取り組みを注視してまいります。


