令和8年8月24日 建設防災委員会 行政調査(視察)のご報告

2026年8月24日(月)および8月25日(火)の2日間にわたり、建設防災委員会による行政調査(視察)が実施されました。他都市・企業の先進的な取り組みを調査し、今後の神戸市政に活かすための充実した視察となりましたので、当日の概要と当会派委員の質疑についてご報告いたします。

視察の概要

今回の視察では、以下の3か所を訪問しました。

① 龍ケ崎市(龍ケ崎市森林公園 / アドベンチャーバレー龍ケ崎 施設の老朽化や利用者減少の課題に対し、民間の資金やノウハウを活用する「Park-PFI制度」を導入した公園づくりの取り組みを視察しました。無料で利用できる散策路や水遊び場等と、有料の体験・宿泊施設を併設することで、公共性と民間事業としての収益性の両立を図る再整備の事例について学びました。

常総市 平成27年9月の豪雨による鬼怒川堤防決壊で市域の約3分の1が浸水した経験を踏まえ、「被災したまち」から「災害に強いまち」を目指す先進的取り組みを視察しました。9月10日を「常総市防災の日」と定めた市内小中学校一斉の防災教育のほか、毛布を用いた負傷者搬送など、自助・共助の動きを身体で覚える「防災スポーツ」といった特徴的なプログラムについて説明を受けました。

水ing株式会社 水インフラ分野における官民連携(ウォーターPPP)、防災、資源循環の取り組みを視察しました。技術職員や使用料収入の減少に対応するウォーターPPPの必要性に加え、能登半島地震の支援経験を活かした可搬式浄水装置の開発についてお聞きしました。また、神戸市と同社が連携し、下水処理場でのリン回収と肥料活用を通じて資源循環を目指す「KOBEハーベストプロジェクト」についても改めて説明を受けました。

当会派から参加した委員の紹介

自民党神戸市会議員団無所属の会からは、以下の2名が参加し、神戸市の現状と照らし合わせながら多角的な視点で質疑を行いました。

それぞれの委員が質問した事項

当会派の委員は、市民の実生活への影響や事業の持続可能性といった観点から、各視察先で具体的な質疑を行いました。

うえなか 美貴子 副委員長の質疑

【龍ケ崎市森林公園における質疑】 公園の魅力向上と安全管理、施設運営の実態について細やかに確認しました。

  • 利用者の安全管理と動線: 無料エリアの来園者が有料コースへ誤って立ち入る危険性がないか質問し、有料コースは専用ハーネスの着用が必須であり、受付で明確に区分されていることを確認しました。
  • イベント展開と公園のルール: ストライダーの大会や犬と走るイベント(カニクロス)の開催状況について質問しました。ペット同伴を含め、火気使用の場所以外は禁止事項を設けず「全て自己責任」とする運営方針や、利用者のマナー向上も公園側の役割とする事業者のスタンスを引き出しました。
  • 遊具の工夫: 期間限定で設置されたボルダリングのホールドについて、色分けによって難易度を示し、子どもたちが競技としてではなく自身のレベルに合わせて達成感を得られる工夫がされている点を確認しました。

河南 忠和 委員の質疑

【龍ケ崎市森林公園における質疑】 Park-PFI制度を用いた官民連携事業における、事業スキームの持続可能性について鋭く切り込みました。

  • 収益構造と市のメリット: 施設売上に対する市の収入について質問し、土地使用料に加えて売上の一部が市に入る仕組みであることを確認しました。
  • 事業継続の担保: 20年という長期契約の中で事業者が撤退した場合のエグジット(出口戦略)について質問し、10年ごとの更新制度であることや、運営会社がこれまで国内で経営不振による閉鎖を出していない実績がある点を確認しました。
  • 市営時代との比較: Park-PFI導入前の市営時代との違いについて質問し、有料施設の価格は上がったものの設備が大幅にグレードアップし、一方で無料アクティビティは減らすどころか増強されている現状を確認しました。

【常総市における質疑】 外国人市民への防災アプローチ: 神戸市同様に外国人世帯の割合が高い常総市の現状を踏まえ、平成27年の豪雨災害時の対応と現在の対策について質問しました。災害時には多言語での対応に限界があるため「やさしい日本語」を推奨していることや、外国人労働者を多く雇用する市内企業のトップを対象に研修を行い、企業網を通じて情報共有や注意喚起を広げるという実効性の高い取り組みについて確認しました。

まとめ

今回の行政調査では、民間の活力を引き出して公園の魅力と収益を両立させる手法、過去の甚大な災害を教訓とした独自性のある防災教育や外国人市民への情報伝達の仕組み、そして持続可能な水インフラ管理や資源循環技術など、神戸市のまちづくりに直結する数多くの知見を得ることができました。

当会派では、今回学んだ先進事例や得られた課題を、本市のPark-PFI事業の展開、多様な市民に届く防災施策、そして官民連携によるインフラ維持管理の議論にしっかりと反映させてまいります。

※後日、神戸市会ホームページに詳細な行政調査報告書が掲載される予定ですので、ぜひそちらもご覧ください。

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