令和8年8月31日 外郭団体に関する特別委員会【浅井美佳副委員長による質疑】

9月の財団理事会での決定に向けた神戸市室内管弦楽団のあり方や、補助金の段階的縮減に向けた収支改善計画の策定、市民還元を測る事業計画、ガバナンス計画の必須性について議論がなされました。この内容について、当会派の浅井美佳副委員長が質疑をおこないました。

1. 楽団存続に向けた事業計画・収支改善計画の策定とガバナンス強化

【意見】浅井副委員長 9月の財団理事会の決定は世間からも非常に注目されることになる。私自身がオーケストラ経験者であり、オーケストラの協賛金集めに何年も走り回った経験があること、そして現在もプロ・アマチュアで活躍する知人・友人が多数いる立場から、どのような世界かを理解した上で発言していると前置きしました。その上で、質の高い音楽に触れる機会を子どもたちに広く提供し、需要発掘に取り組んでいることには心から感謝していると述べました。 その上で、前回の3月30日の特別委員会で提示された「目指す姿」やKPIなどを細かく記載した資料について、今回アップデートがされていないため、市民としてその資料をどのように扱えばよいのかと指摘しました。

【質疑】浅井副委員長 3月30日に提出された今後の目指す姿やKPI等を示した資料の進捗状況はどうなっているのか質疑しました。

【答弁】藤原神戸市民文化振興財団常務理事 3月30日の委員会で提示した資料は、前年12月5日に財団が神戸市へ提出した改善目標等を記載したものです。現在はその資料をベースとするのではなく、ゼロベースから解体的な見直しを図り、どのような運営形態が良いのかを理事会で議論しているところでございます。

【再質疑】浅井副委員長 次の理事会で出される「方向性」について解像度を上げたいとし、出てくる方向性とは単に「存続する・しない」の二者択一だけなのか質疑しました。それとも、以前の資料のように目指す姿の定義や、それに向かってどのような行動を取るのか、個人会員や民間協賛の割合などの詳細な数値まで踏み込んだものが出てくるのか見解を求めました。また、方向性を決定するにあたり主にどのような要素が反映されて決定されるのか質疑しました。 加えて、理事会で議論する際には、きちんとした資料の形でないとその後、局や議会で議論する際に困るため、しっかりとした資料を検討するよう指摘しました。大前提として、財団が解散するかどうかを決めるのは市ではなく、財団であることも指摘しました。

【答弁】 藤原常務理事 理事会での議論となるため最終形がどうなるかはこれからの検討となりますが、事務局改革のあり方や、楽団のあるべき姿を理事会で諮り決定していくことになります。その上で補助金の額等については、理事会で決定した姿を市に提示して協議・交渉していくことになるため、3月30日に提出した資料のような詳細な金額面までの形にまでは至らないのではないかと考えております。また、楽団がこれからどういう公演内容や取り組みを行っていくのかという「あるべき姿」の議論と、どのような形で民間支援や協賛金をいただくのか、それに対してどれくらいの補助金を受けるのかを前提とした議論を進めていくことになります。補助金額や民間協賛額が確定しているわけではないため、まずはこの楽団がやるべきことは何なのかをしっかりと決めていく方向になると考えております。

【再質疑】 浅井副委員長 ずっと「解体的出直し」と言い続けており、存続を前提として議論が進んでいると受け止めていると指摘しました。理事長就任後に企業協賛が100社に増えたことは素晴らしい実績であるが、今後1年、2年、3年、4年先を見据えてどこまで増やせるのか、何パターンかのシミュレーションを作成して理事会で議論することが必要であると指摘しました。 また、市へ補助金の支出を求める結論になるのであれば、勝手に補助金の率(%)を想定されるのは困ると指摘しました。補助金の「率」の話をしているが、実際に支払われる「金額」そのものが大切であることを強調しました。 投入されるのは市民の貴重な税金であり、「頑張ります」「死力を尽くします」「信じてください」という精神論だけでは到底納得できず、目標や検証方法を明確にし、市民に改革の進捗が見える形にする必要があると強く主張しました。 その上で、補助金への依存度と金額を段階的に減らしていくための「収支改善計画の策定」、市民にどう還元するのかを内容・数値の両面から設定し目指す姿を達成できたか確認できる「事業計画」、経営責任・モニタリング体制を強化する「ガバナンス計画」、および計画が未達成だった場合における「事業評価や撤退(解散)等の基準」の明記について見解を求めました。

【答弁】 藤原常務理事 市に補助金の支出をお願いする結論となった場合には、単に頑張るということだけでなく、計画や仕組みづくりが重要であると認識しております。あるべき姿を実現するためにどれだけの費用がかかるかという収支計画は必須となります。特に補助金依存率の高さが課題の根源であったため、政令市平均である総収入の40%、民間協賛10%という水準は最小限の目標設定・必須項目として理事会で議論してまいります。また、市民フォーラムでも議論された市民還元のモニタリングの仕組みや、KPI等の数値目標に加え第三者評価委員会の設置など実効性・持続可能性を持った評価手法も含め、理事会にて議論を行ってまいります。

【再質疑】 浅井副委員長 以前12月に示された計画は、民間や個人の協賛目標額を大幅に引き上げる一方で補助金額を微減させた程度のものであったため、「数字のトリック」で落ち着かせるのではなく、補助金の金額そのものもしっかりと見直していただきたいと指摘しました。 本来であれば演奏に集中し技術を高めたいはずの楽団員が、自らの時間を割いて営業活動を行っている現状があるとし、名古屋フィルハーモニー交響楽団を視察した際、理事の方々が手分けして365日毎日全企業を回り協賛をキープしている事例を挙げ、数字合わせではなく財団自身が汗をかいて営業努力を行うべきであると指摘しました。

【要望】 浅井副委員長 言葉通りこれまでのあり方を根本から見直し、市民の皆様に質の高い文化芸術をより広く届けていくために、神戸として最も望ましい形を構築していただきたいと要望しました。文化芸術が一部の愛好家だけのものではなく、子どもから高齢者まで多くの市民の暮らしの中に根付くことこそが真の文化都市・神戸の姿であるとし、今回のドラスティックな解体的出直しが、その実現に向けた新たな一歩となることを強く期待すると要望しました。


自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、市民の尊い税金が投入される外郭団体の徹底したガバナンス強化と経営改善を厳しく求めるとともに、すべての世代の市民の暮らしに真に根付く持続可能な文化芸術の振興に向けて全力で取り組んでまいります。

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