いじめ防止対策における教職員の処分と警察連携のあり方、知事定例記者会見に伴う通学路の安全確保、学校現場における募金活動の同調圧力への対応、防犯カメラの設置、外国人児童とのトラブルにおける平等な指導、自衛官募集に関する進路指導、そして給食無償化に伴う量と質の担保など、教育現場が抱える多岐にわたる課題について当会派の上畠寛弘委員長が質疑をおこないました。

1. 教職員の懲戒処分の厳格化と、いじめ事案における警察との連携強化
【質疑】上畠委員長 教育委員会が定めている懲戒処分の指針について、実際にいじめに加担した教員等に対してこれまで処分が運用されてきた実績はあるか。また、処分の内容は他都市と比較して厳格なものとなっているのか。いじめ事案については、教員には捜査権がなく事実確認に限界がある。密室での長時間の聞き取りなどは不可能であり、言った言わないの論争になりがちである。暴行や名誉毀損に該当する犯罪行為については、いじめ防止対策推進法の枠にとどまらず、刑事訴訟法に基づく告発義務を果たし、教育委員会として警察にどんどん介入してもらうべきではないか。
【答弁】山出副局長 記憶の範囲では、いじめに加担したことで懲戒処分を下した前例はなかったと記憶している。
【答弁】竹森事務局長 懲戒処分の指針については、他都市と比較して同程度もしくは厳しいものになっていると認識している。時代の変化を捉えながら常に見直しを行っていく。
【答弁】福本教育長 犯罪として許されないものについては積極的に警察の介入が必要と考えている。警察の力をお借りすることは大切であり、学校として教育的配慮をすべき事案と、外部や警察にお任せする事案とを明確にして進めていく。
【意見】上畠委員長教員にいじめ加担がなくても、過去には教員同士のいじめという恥ずべき事案もあった。指針の内容は時代に合わせて更新し、停職だけでなく免職も含めて厳格に運用できるよう管理運営事項として取り組むべきである。
【要望】上畠委員長 教員の負担軽減のためにも、法律の構成要件を満たしている犯罪行為については教育委員会だけで抱え込まず、警察へ柔軟に通報・連携する体制をしっかりと構築していただきたい。
2. 知事記者会見に対する抗議活動による通学路(歩道橋)の安全確保
【質疑】上畠委員長 知事の定例記者会見に合わせて、県庁周辺の歩道橋等で大音量の抗議活動が行われており、下校中の児童が追いかけ回されたり、暴言を聞かされたりする事案が発生している。児童の心身に悪影響を及ぼしており、安全確保が急務である。今後、会見場所が移動するとのことだが、児童への影響はどうなるか。また、表現の自由を盾にするのではなく、他者の権利(児童の安全や学校の業務)を侵害している以上、「集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例」の適用や、国・県への法改正の働きかけなど、あらゆる手段を検討すべきではないか。
【答弁】竹森事務局長 会見場所は現在の場所から少し東側の3号館に移動されると聞いている。集会に関する条例の詳細な把握は現時点でできていないが、あのような状態は決して望ましいものではなく、県警や県など関係部局としっかり連携して対応をとっていく。
【意見】上畠委員長 迂回ルートの利用は猛暑の中で熱中症のリスクもあり、児童や保護者に大きな負担をかけている。現行の対応が後手後手になっている実態を踏まえ、国に対しても学校周辺の静穏保持に関する法整備を要望するなど、政令指定都市として毅然とした対応をとるべきである。
【要望】上畠委員長 条例や法令の不備を精査し、国への要望を確実に行っていただきたい。また、会見場所移動後も児童への影響がないか厳重に監視し、子供たちの安全を最優先に対応することを強く要望する。
3. 学校における募金活動(赤い羽根等)の同調圧力への対応
【質疑】上畠委員長 赤い羽根共同募金などの学校での集金について、家庭の事情で募金を持参できない児童に対する同調圧力を防ぐ必要がある。教員が現金を管理する事務負担も大きい。希望者のみが持ち帰れる仕組みにするなど、見直しはどのように進んでいるか。また、日本ユニセフ協会など他の団体への募金についても、大義名分だけでなく団体の実態を考慮し、学校としてどこまで協力するか線引きをすべきではないか。
【答弁】田中部長 赤い羽根共同募金や日本赤十字社等の窓口と協議を行った結果、今後は募金袋の取り扱いを校舎の入口や廊下など共有部分に設置し、必要な児童生徒が持ち帰ることを原則とすることとした。9月初旬の校長会等でこの方針を周知する。他の募金活動のやり方についても今後検討してまいりたい。
【要望】上畠委員長教職員の負担軽減と同調圧力の排除を実現するため、決定した方針を確実に現場へ徹底し、対象となる募金団体の選定についても適切な線引きを行っていただきたい。
4. 学校内への防犯カメラ設置について
【質疑】上畠委員長 過去に発覚した教員同士のいじめ(激辛カレー事件)や、学校内・廊下での教員による公然わいせつ・盗撮などの犯罪行為、さらには児童間のいじめ被害において、「言った、言わない」のトラブルを防ぐため、教室や廊下への防犯カメラの設置が不可欠である。抑止効果や迅速な事実確認のために設置を進めるべきだが、検討状況はいかがか。
【答弁】竹森事務局長 いじめや教員の非違行為において防犯カメラは一定の証拠となり得る。プライバシーへの配慮は必要だが、校内設置については検討が必要と考えており、現在いくつかの学校でモデル実施ができないか内部で検討を進めている。
【要望】上畠委員長 子供たちを犯罪から守り、教員の不祥事を防ぐためにも、検討にとどまらず防犯カメラの設置実現に向けた積極的な動きを至急進めていただきたい。
5. 外国人児童と日本人児童の間のトラブルにおける平等な指導
【質疑】上畠委員長 歴史教育の授業中に、中国人児童から日本人児童全体に対する加害的な発言があり、反論した日本人児童のみが叱導されたという相談が寄せられている。言葉の壁やリソース不足を理由に、日本人児童に対して不平等な対応やケアの欠如が生じていないか。いざこざの際には双方へ平等な対応を徹底すべきである。
【答弁】福本教育長 外国人児童へのサポート体制は進めているが、それによって日本人児童に迷惑がかかったり学習がおろそかになってはならない。挙げられた事例のように、結果として片方だけを咎めるようなやり方は間違っており、双方が適正に授業に参加できるよう配慮して指導を行わなければならない。
【要望】上畠委員長 教員がコミュニケーションの難しさを避けて不平等な対応をとることが決してないよう、双方の児童に対する公平かつ適切な指導を徹底していただきたい。
6. 自衛官募集に関する進路指導の平等性について
【質疑】上畠委員長 国会において教員出身の議員から自衛官に対する職業差別的な発言があり問題となった。学校現場の進路指導において、自衛官を志望する生徒が不当な扱いを受けたり、イデオロギーによって自衛官募集のパンフレットが置かれないような事態が生じていないか。平等な選択肢としてしっかりと担保されているか確認したい。
【答弁】田尾教育次長 高校の進路指導室などでは、自衛隊の採用情報も他の企業や事業所からの情報と同じように取り扱っており、子供たちが自発的に情報を取れるようにしている。市内の学校で差別的な扱いが行われているとは思っていないが、万が一そうしたことがあればきっちり指導してまいりたい。
【要望】上畠委員長 自衛官という尊い職業を志す生徒が不当な差別を受けないよう、他の進路先と全く同様に平等な情報提供とサポートを行うことを強く求める。
7. 学校給食無償化に伴う量と質の担保について
【質疑】上畠委員長 学校給食の無償化が実施されるにあたり、育ち盛りの子供たちに対して量や質が低下するのではないかという懸念の声が寄せられている。本市は地産地消の推進や中国産食材の排除など素晴らしい取り組みをしているが、無償化によって一律に質が下がるようなことがあってはならない。栄養基準の維持や、SNS等での不適切なPR(貧相に見える写真の発信など)の改善も含め、今後の対策をどう考えているか。
【答弁】藤井副局長 文科省の摂取基準(小学校・中学校に応じたカロリー基準)に沿って献立を作成している。残食の問題に対しては個人の希望に応じて量を調整する等の対応を行っている。また、小学校の給食において原則2品のところを3品用意するメニューも増やしており、無償化によって給食の内容が後退することがないよう、見た目も含めて充実に取り組んでいく。
【要望】上畠委員長 地産地消の推進など素晴らしい取り組みを適切に情報発信し、無償化後も子供たちが満足できる給食の量と質を確実に担保していただきたい。

自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、教育現場におけるいじめの根絶や教員の不祥事防止、安全な通学環境の確保などに毅然と立ち向かい、神戸の子供たちが安心して学べる環境づくりを力強く推進してまいります。

