外郭団体に関する特別委員会において、地域協働局関係(公益財団法人神戸国際コミュニティセンター)の事業概要や、多文化共生社会の実現に向けた日本語教育体制、在住外国人支援、留学生支援、そして天津海外事務所の運営等に関する取り組み状況が報告されました。この内容について、当会派の河南 忠和委員が詳細な質疑をおこないました。

1. 天津事務所と双方向の都市交流について
【質疑】河南委員 令和8年の定例市会(3月27日の一般質問)で、今西副市長から「現時点では天津事務所の存廃は考えていないものの、海外事務所の運営体制や事業内容については費用対効果や施政方針を踏まえ不断に改善・見直しを行っていく」との答弁がありました。現在、天津には1985年に開設された神戸市側の事務所があります。一方で市の年表を見ると、1999年3月に天津側の拠点として「天津神戸経済貿易連絡事務所」が神戸市内に開設されていましたが、現在はこの天津市側の事務所は存在していないと認識しています。この認識で間違いないかということと、この事務所がいつどのような理由で活動を終えたのか、当時の経緯や成果についてお伺いします。
【答弁】永峰経済観光局部長 ご指摘の通り、1999年に天津側の事務所もポートアイランドに設置されたと認識しておりますが、その数年後には一旦廃止という形になっております。当時の詳しい経緯のところまでは現在お答えできる情報はございませんが、そういった事実関係がございます。
【質疑】河南委員 天津市側は初期の目標に達成しなかったため廃止されたのだと思います。友好都市交流において双方が同じタイプの事務所を置く必要はないと思っていますが、現在、神戸市側だけが人員と予算を継続的に負担しており、それが神戸市民に対してどのような成果として還元されているのかを明確に説明する必要があります。これまで天津市に対して、神戸市内への連絡窓口の再設置や、天津市職員の定期的な派遣等の交流を働きかけてきたのでしょうか。
【答弁】永峰部長 天津側に再度事務所の設置を働きかけてきたかという点に関しましては、私の知るここ数年の限りではそういった動きはとっておりません。ただ、相互の交流というところは非常に重要でございまして、おっしゃるような視点も重要かと思っております。
【質疑】河南委員 そこで思い浮かんだのが、国際交流を行っているKICCの存在です。例えばKICCの中に天津市側の連絡窓口のようなものを設置してもらえないか。人を置くのが難しければ、オンラインのテレビを置いてコミュニケーションできるようにするなど、費用を抑えた考えもできると思います。今後の不断の見直しにおいて、神戸から天津へ情報を発信した回数だけではなく、天津から神戸への企業進出やビジネスマッチング、観光など、神戸側にもたらされた具体的な成果と「交流の双方向化」を評価(改善見直し)に加えていくべきだと考えますがいかがでしょうか。
【答弁】永峰部長 現状、天津・中国側からの企業進出やPR、教育交流など様々な活動の打診はたくさんあり、その窓口として天津事務所の職員が話を受け取り、神戸市側と調整している状況です。ただ、おっしゃる通り相互の交流という意味ではご指摘のポイントもあろうかと思っております。今後どういった天津との交流のあり方、事務所のあり方も含めて検討すべき課題と考えております。
【要望】河南委員 こういったことは相互主義であり、片方だけでなく両方が歩み寄ってやっていかなくてはいけません。ぜひKICCから天津市へ、神戸での連絡機能のようなものを設置したらどうかと問いかけていただき、対等で双方向の交流体制を作っていただくよう要望いたします。
2. KICCを基盤とした「神戸版ウェルカムセンター」の構築について
【質疑】河南委員 5月にドイツのハンブルク市を視察した際、「ハンブルク・ウェルカムセンター」という取り組みを学びました。これは出入国在留管理から労働関係、ハローワーク、福祉、教育、経済団体、大学まで、外国人本人やその家族や受け入れ企業への相談をワンストップで行う総合窓口で、外国人がたらい回しにされない仕組みが構築されていました。KICCがこれまで蓄積した知見やネットワークを活かし、出入国在留管理局や兵庫労働局、神戸市の関係部門、大学等との定期相談やオンライン連携を強化し、「神戸版ウェルカムセンター」へと発展的に構築できないか、見解をお伺いします。
【答弁】金井地域協働局長 ハンブルク市は特別州として国(政府)と同じような機能を持っている特殊な事例であり、日本の場合は国や県と役割が分かれているという課題があります。KICCの総合相談窓口としての機能を発展させることは検討していくべきですが、まずは国が「共生社会」の枠組みと責任をしっかり示した上で、基礎自治体である市が担うべき部分を進めていく必要があると考えております。
【要望】河南委員 国と市の役割分担がありすぐには難しいと思いますが、そういったワンストップの機能があれば「だからこそ神戸を選んで働きたい、勉強したい」という方が増えるかもしれません。KICCのプラットフォームを活用した神戸版ウェルカムセンターの構築を、ぜひ将来的なビジョンとしてご検討ください。
3. 外国人市民への地域ルールの徹底とKICCの役割について
【質疑】河南委員 土曜日の早朝6時半頃、東遊園地で外国人の方が3人ほど芝生の上で寝ており、周囲がゴミだらけになっているのを目にしました。違和感や不快感を覚える市民も少なくありません。区役所に任せるのではなく、地域協働局やKICCが旗を振って、来日して間もない外国人に対し、神戸の守るべき法令や地域のルールをしっかり教育・徹底するプラットフォーム機能を持てないでしょうか。
【答弁】東事務局長 現在、ふたば学舎内の「ふたば国際プラザ」(民間NPOへ運営委託)において、生活ガイダンスとして日本の生活ルールをセミナー形式で教える取り組みを行っております。今年度から専門職員である「地域共生サポーター」を配置し、地域に入り込んで日本人住民の皆様の声をお聞きする取り組みを始めますので、そこで得た情報をふたば国際プラザでの生活ガイダンスに連動させ、生かしていきたいと考えております。
【意見】河南委員 先日、神戸ムスリムモスクの理事長ともゴミ問題について意見交換をしましたが、「日本のルールは彼らの母国のルールとは全く違うレベルだ」と明確におっしゃっていました。自ら進んで学ぶ方だけでなく、来日された方にしっかりとルールを理解してもらう場が必要です。
【要望】河南委員 今後、国の総合的対応策の整理を待つ部分もあるかと思いますが、文化や生活様式の違いによる無駄な摩擦やトラブルが起きないよう、KICCのプラットフォームを積極的に活用してください。港町・神戸として多様な方を受け入れつつも、神戸市民に不安を起こさせないためのルール徹底を強く要望いたします。

自由民主党神戸市会議員団・無所属の会として、国際都市・神戸のさらなる発展と、日本人市民と外国人市民が相互にルールを尊重し、誰もが安全に、安心して暮らせる神戸の実現に向け、全力で取り組んでまいります。

