ワールド記念ホールの稼働向上や猛暑対策、および神戸市室内管弦楽団の営業力強化と多様なコラボレーションの推進について。この内容について、当会派の山下てんせい委員が質疑をおこないました。

1. ワールド記念ホールの稼働向上と来場者の猛暑対策について
【意見】山下委員 指定管理を受けているワールド記念ホールについて、可動式の座席を撤去する等の工事があったことで費用がかかっているが、撤去によってどうなるのか。キャパシティ8000人と言われているが一応スタンドの座席表は3500程度であり、可動席がなくなったことによるアリーナの使い方や、フルスペックでの使い方は需要も少ないのではないかと指摘しました。
【質疑】山下委員 単純に可動式の席が撤去されたことで、その部分のスペースや席を今後どのように設けていくのか、戦略的にどう考えているのか質疑しました。
【答弁】山下神戸市スポーツ協会常務理事 可動席を撤去したことにより、新たにそのスペースを活用してコンパネという資材を新たに購入する予定です。これをイベンターに貸し出すことによって新たなホールの収益として検討しており、収益増に努めてまいります。
【意見】山下委員 先日長崎のジャパネットたかたのアリーナを視察したが、機材が全て揃っており「手ぶらで来てください」という状態であった。あそこまでやれとは言わないが、主催者が使い勝手のいい施設にすることは非常に大事な視点であり、投資はある程度許容されるべきである。また、これまでホールを利用していたストークスが新アリーナへ本拠地を移したことで、同ホール自身も今後稼働を上げていかなければならない時期になるため、主催者が使い勝手の良いアリーナを目指していただきたいと指摘しました。
【質疑】山下委員 そういった観点で考えれば、今後の戦略として何か考えていることがあるか見解を求めました。
【答弁】山下神戸市スポーツ協会常務理事 ストークスの利用減少は見込まれますが、ホールの構造やこれまでのイベンターとの関係の中で信頼を受けている部分があります。新アリーナができたことによって大きく利用が減ったということは現在ありませんので、各イベンターとの信頼関係を構築することと、イベントの方が使いやすいようにどう手を入れていけるかという点で収益を図ってまいります。
【意見】山下委員 ワールド記念ホールは韓流アーティストなど人気公演が多く、若い女性のお客さんが非常に多い。そういったイベントの場合、会場前のグッズ購入や入場待機のためにどうしても時間が生まれてしまうが、今年の夏は非常に猛暑であり、多くの来場者が長時間周辺に滞留することがあった。ホール周辺に十分な日除けや休憩スペースがなく、来場者の安全快適性を確保していくことがまだ十分にできていない。余談ではあるが、あるイベントがあった際に別の用事で近隣のポートピアホテルにいたところ、本館の1階ロビーにアーティストのコンサートを待っているであろう女性たちが非常に多く滞留していた。微笑ましくもあるが、他の利用客からしたら少し異様に映るかもしれないという懸念を持ったと、実体験に基づく詳細な考察を述べました。
【質疑】山下委員 そういった観点からも、夏場の暑熱対策や来場者の待機環境について、現在どのように認識し、どのように対応を検討しているのか質疑しました。
【答弁】山下神戸市スポーツ協会常務理事 緊急時体制の確立等は基本的には主催者の責任となりますが、異常気象による猛暑の中で来場者の安全確保は重要であると認識しており、主催者に対して安全を第一に配慮するよう常々要請しております。ホール周辺に十分な日除けや休憩スペースがないことは認識しておりますが、多数の来場者を滞留させるクールスポット的な待機場所を設けるのは現実的に難しい部分もあります。対策として、隣接するポートアイランドスポーツセンターの2階部分を、大会がない場合に物販の販売場所として主催者に貸し出す取り組みを始めており、周辺施設や神戸市とも協議しながら効果的な対策を検討してまいります。ポートピアホテルの方とも定期的に情報交換する場がありますので、迷惑をかけていないか確認してまいります。
【要望】山下委員 周辺施設や神戸市との協議の中で、施設管理者として対策を講じていただくよう要請することは可能である。抜本的には国際展示場も含め、キャノピーがない等の対策は様々な部局を跨いで連携して考えていくべきことである。猛暑は来年にもなくなるとは思えず毎年続いていくことになった場合、指定管理者だけでなく大きな問題であるため、人命第一でしっかりと意見交換や対策の要請を行っていただきたいと要望しました。
2. 神戸市室内管弦楽団の営業力強化と多様なコラボレーションについて
【意見】山下委員 室内管弦楽団の議論において、稼ぐ力が必要であるという意見があった。街角コンサートや文化センターでのPRによるあっせん販売など、市民や地域に身近に感じていただく努力をしたとの報告があったと指摘しました。
【質疑】山下委員 そうした市民と楽団員が触れ合う機会において、チケットを手売りするということは楽団員の皆様はされていたのか単刀直入に質問しました。
【答弁】藤原神戸市民文化振興財団常務理事 前回の委員会以降、定期演奏会に少しでも多くの方にご来場いただけるよう、楽団員自ら手売りでチケットを売ることに取り組んでおります。以前は演奏に集中していただく観点から積極的には行っておりませんでしたが、今回は非常に危機感を持ち、昨年度は平均40枚程度であった手売りの枚数が、今年度は平均300枚以上と一定の成果が出ております。また、演奏会終了後には楽団員自らがロビーに出て来場者にお礼を伝え、手書きのメッセージカードを渡すなど、親しみを持ってもらう取り組みに努めております。
【意見】山下委員 今の答弁を聞いて初めて、楽団員の皆様がただ演奏するだけではなく、個人事業主であるという自覚が芽生えているのではないかと感じた。オーケストラといえども一アーティストであることに変わりはなく、個人事業主であるという自覚を持つことによって、おそらく営業に対する意識が変わってくるのではないか。前回から今回で大きく変わったと期待していたのはそこであり、そういった営業力を発揮することによって、自分で稼げる楽団へと進化していただきたいと独自の考察を述べました。
【質疑】山下委員 この機会をとらえて、この良い化学変化を今後どのように伸ばしていく方針なのか見解を求めました。
【答弁】藤原神戸市民文化振興財団常務理事 存続ということになれば、楽団員自らが個人事業主であるという意識を持ちながら自身の演奏会を売り込んでいくことになります。事務局もクラシック以外の分野も含めて幅広い視点で営業活動を行い、ファンを獲得する取り組みを繋げてチケットの販売促進に努めていきたいと考えております。
【意見】山下委員 同時に、財団は公益性を重視される傾向があるが、もっと商業的な視点や商売っ気を持っても良い。文化センターの使い方もクラシックに限定せず、多様なコンサートやアーティストの育成の場として開放し、稼働率と収益を上げるべきである。 室内管弦楽団のコラボ先としてビルボードやアニメソングがあるのは本当にありがたい話だが、さらにゲームミュージックや、クラシックと親和性の高いアーティスト、あるいは芸人など、いろいろな組み合わせが考えられると指摘しました。
【質疑】山下委員 そうしたコラボレーションについて、受け身で待つのではなく、「こんなことできないか」「こういうことをやってみてはどうか」という提案がしやすい環境を作ってあげることも大切だと思うが、その点についてはどう考えているか質疑しました。
【答弁】藤原神戸市民文化振興財団常務理事 映画音楽とのコラボや、過去にはジャズとのコラボも行っております。ゲーム音楽についても他都市の交響楽団での事例を聞いておりますので、幅広い視点を持ち、市民が親しめるニーズを意識しながら定期演奏会や依頼公演の獲得に努めていきたいと考えております。
【再質疑】山下委員 そういった積み重ねが存続の機運や存在意義を高めていくことになると思うため、しっかりと踏まえて理事会で議論していただきたい。 最後に、他の民間指定管理者の提案書を見る機会があったが、いかに施設を活用して稼働を上げるか、どう営業をかけるかという商売っ気とノウハウが詰まっていた。赤字を出さずに箱を最大限使い倒すという民間の発想を、財団としてももっと取り入れるべきと思うが見解を伺いました。
【答弁】藤原神戸市民文化振興財団常務理事 いかにホールを活用して稼働率を上げ、稼ぎに繋げるかということは考えております。営業系の催しを誘致すれば利用料金も入ってまいりますので、しっかりとした営業活動で貸館の誘致に努めていきたいと考えております。文化センターについても、財団自身が稼いでいくことが求められておりますので、稼ぐ力という視点も入れながら営業活動に努めてまいります。

自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、市の保有する公共施設や文化資源が最大限に活用され、民間のノウハウを取り入れた持続可能で自立的な運営が行われるよう、引き続き力強く推進してまいります。


