竹コンポストの利点とチッパー(竹チップ製造機械)の貸出拡大、小学校および私立幼稚園等におけるフッ化物洗口の実施に向けた課題、年金額増加に伴う社会保険料負担増への救済、ならびに障害者就労支援事業所の工賃向上と販売機会の拡充について、当会派の植中雅子委員が質疑をおこないました。

1. 竹コンポストの普及と竹チップ製造機械(チッパー)の貸出拡大
【意見】植中 雅子 委員 竹コンポストについてお尋ねいたします。今までキエーロという形でやったところに、竹チップを混ぜて竹コンポストというのを現在実行されています。
【質疑】植中 雅子 委員 このキエーロに比べて何がいいのか、どんな成果があるのか質問しました。
【答弁】柏木 環境局長 今年度からこうべキエーロに限らず、その他のコンポストも含めて「こうべコンポストプロジェクト」として啓発を図っています。キエーロについては土が土のまま増えず、いつまでも使えるというものですが、それ以外のコンポストは堆肥ができてくるということで、数か月置きにその堆肥を堆肥として活用し、また入れ替えるというものです。園芸や家庭菜園を行っている方にとっては、堆肥作成がむしろメリットになってくるといった部分もあります。一般的にはピートモスといった機材が使われたりしますが、神戸の場合は竹チップを使ってコンポストをすることを特に推奨しており、これから利用を拡大していきたいという段階ではあるものの、将来的にこれが市民に広く浸透していけば、竹林対策の一助にもなるのではないかと考えていると答弁しました。
【再質疑】植中 雅子 委員 嫌われ者の竹を何とかして利用したいと思うところです。先日の新聞で、佐用の製造会社と神戸学院大学が放置竹林を活用し、牛ふんで堆肥ができたというニュースが出ており、これから竹チップはどんどん利用していく方向にあると思います。神戸市として、まずは竹チップから始めるとすると、竹チップの製造機械(チッパー)をもっと広く貸し出す方法はないでしょうか。普通は何軒かが集まらないと借りられないと聞いていますが、もっと広く貸していただけるような方法を今後考えておられないか見解を求めました。
【答弁】柏木 環境局長 現在、コンポストの普及に当たっては、竹林を管理する主な団体は大きなところと直接のやり取りの中で竹チップを入手しています。それらの団体は、農政公社で貸出しをしているチッパーを利用していると聞いています。ただ、それ以外のいろんな団体が竹林の活動に携わっておられるため、そういったところがチッパーを活用して竹チップを供給するような流れに将来なっていけばいいなと思っており、それを目指してコンポストを普及していきたいと考えています。具体的にチッパーがどのような基準で、どのように貸出しをされているのか環境局では把握していませんが、その情報も共有しながら、コンポストの取組を進めていきたいと答弁しました。
【要望】植中 雅子 委員 チッパーの利用者が増えたら協力者が増えるので、貸出しの拡大をぜひともお願いしたいと要望しました。
2. 小学校における家庭でのフッ化物洗口液配付率の低下と申込方法の課題
【意見】植中 雅子 委員 昨年度より本格的に開始した小学校におけるフッ化物洗口についてですが、2年目を迎える今年度の洗口液の配付率が昨年度より低いと聞いております。特に事件や事故があったわけでもなく、1年で配付率が下がるということは考えられないと思います。昨年度はクラスで申込表を配ったのに、今年度は「ツムギノ」を活用して募集をかけたと伺っています。
【質疑】植中 雅子 委員 昨年度の「すぐーる」から「ツムギノ」に代わり、様々な課題が出ているのではないでしょうか。デジタル化を進めるのは大事ですが、やり方を変えて成果が落ちたのでは本末転倒です。来年度からはこのやり方を戻すなど、教育委員会としっかりと調整していただきたいと考えますが、いかがか見解を求めました。
【答弁】熊谷 健康局長 家庭へのフッ化物洗口液の配付については、昨年度は5、6年生を対象に配付し、配付率は75.8%でした。今年度は3年生、4年生にも拡大して行い、3年生から6年生全体で配付率は現在約46.0%という状況になっています。令和7年度は各学校でクラスの担任教員が申込用紙を紙配付し、申し込む・申し込まないまで担任教員が取りまとめを行いました。8年度は教育委員会と協議の上、保護者連絡ツール「ツムギノ」内の申込フォームから希望者だけが申し込み、取りまとめる形に変更し、受付期間中に計3回のリマインドを含めて保護者に案内をしました。申込数が少なかったため、教育委員会に協力を依頼して紙配付による追加配付の案内を行い、保護者懇談会当日に申込み・受付ができる形で配付率の向上に努めましたが、当日の申込みが伸びず、昨年よりも申込率が低い状況となっています。昨年度より申込みが少なかったことについては大きな課題と考えており、申込方法の変更がどの程度影響を与えたのかも含めて、今後実施予定のアンケート等により実態を把握していきたいと考えています。来年度に向けては、保護者に確実に情報を伝え、より多くの方に実施いただけるよう、委員ご指摘の昨年度の方法に戻すことも含めて教育委員会に働きかけ、連携して取り組んでいきたいと答弁しました。
【要望】植中 雅子 委員 どうぞよろしくお願いいたしますと要望しました。
3. 私立幼稚園等におけるフッ化物洗口の実施率格差とその対策
【意見】植中 雅子 委員 保育所や幼稚園での4歳、5歳児を対象にしたフッ化物洗口の施設別の実施率について、私立幼稚園と幼稚園型認定こども園の実施率だけが極端に低く、しかも5年連続となっています。他の施設の実施率の高さを見れば、フッ化物洗口への理解や期待される効果が浸透しているのは一目瞭然です。同じ4、5歳なのに、通う施設によって受け入れられる行政サービスが違うというのは不公平であり、将来の健康格差にもつながると言っても過言ではありません。
【質疑】植中 雅子 委員 この実態をどのように受け止めて、対策を考えておられるのか質問しました。
【答弁】渡辺 健康局副局長 4歳頃から12歳頃にかけて乳歯から永久歯へと生え変わるため、この時期にフッ化物洗口を実施することが最も効果があると言われています。神戸市では、平成16年から市立の全保育所、平成19年からは市立の全幼稚園で洗口を開始し、民間の幼稚園・保育園に対してもこども家庭局において洗口液購入に対する補助制度を実施するなど、虫歯予防対策を行っています。ご指摘の私立幼稚園等での洗口実施率が低い点については、令和5年度のアンケートにおいて、実施しない理由として「薬剤の管理・使用に不安がある」「保護者の理解」という理由が多い結果となりました。その後、私立幼稚園連盟の三役会や園長会などで実施をお願いし、市の歯科医師会にも協力いただき園の嘱託歯科医に働きかけを行ってまいりましたが、依然として実施率が低いことについては課題であると認識しています。今後もこども家庭局と連携しながら、園長会との機会を活用して周知に努め、歯科医師会などの協力も得て園の嘱託医にアプローチするなど、正しい理解をいただき実施に協力いただけるよう働きかけを行い、実施施設の増加に努めてまいりたいと答弁しました。
【再質疑】植中 雅子 委員 使用することへの不安と保護者の理解が得られないという2点に加え、もう1つ、人手がないということも理由として考えられないか質問しました。
【答弁】渡辺 健康局副局長 アンケートの中には「薬剤の購入が手間」という項目もございまして、そういうことも原因として考えられると思っていると答弁しました。
【要望】植中 雅子 委員 ぜひともこれを改善し、他の園と同じように、同率までいくように上げていただくようご努力をお願いしますと要望しました。
4. 年金額増加に伴う社会保険料負担増と非課税世帯除外への対応
【意見】植中 雅子 委員 先日の神戸新聞で「神戸市の93歳、年50万円目減り」という、年金が増えたのに手取りが減ったというショッキングな記事を見つけました。物価スライドで物価の変動に応じて公的年金の給付額が上がると、社会保険料を払わなければならなくなり、介護の優遇措置が打ち切られるという、年金が増えたのにお気の毒なことになっています。
【質疑】植中 雅子 委員 こういったことについて、どのようにお考えでしょうかと見解を求めました。
【答弁】小寺 福祉局副局長 公的年金については国において全国一律の基準で支給額が改定されており、今年でいうと4年連続で引上げがされています。一方で介護保険料等の社会保険料も増大しており、結果的に負担が大きくなる事例があることを認識しています。負担が増加する主な理由としては、年金額の額面が増えたことで住民税の非課税限度額を超えてしまい新たに課税対象となる結果、非課税世帯を対象とした優遇措置・減免が外れて、介護保険料や介護サービスの利用に伴う負担が上昇するという点があります。また、国民健康保険料・後期高齢者医療保険料についても、所得の増により低所得者を対象とした法定軽減制度(7割、5割、2割軽減など)から外れて保険料負担が大幅に増える場合があります。この問題は国会でも取り上げられており、国においては住民税の非課税限度額の在り方について今後の税制改正に向けて検討する考えが示されています。国において対応すべき課題とは考えておりますが、引き続き国の検討状況や制度改正の動向を注視してまいりたいと考えています。本市としては、まずは個々の世帯の所得・生活状況を丁寧に確認し、既存の減免制度や利用可能な支援制度に該当する場合には適切な支援につなげてまいりたいと答弁しました。
【再質疑】植中 雅子 委員 国への制度改正の要望はもちろんお願いしますが、年金生活者にとりまして年金の手取り額が減ることはたちまち暮らしに大きな影響があります。例えば国の制度が変わるまでの間でも、神戸市として減免制度などを取り入れて守ってあげるということはできないか質問しました。
【答弁】小寺 福祉局副局長 国全体のことということであり、大きな世代間の負担や仕組みをどのように考えるかというところですので、神戸市でできることは限られているところがあります。けれども、やはり世帯の状況を丁寧に聞きながら、既存制度の中でどのようなことが可能なのか、よく寄り添って話を聞きながらアドバイスしてまいりたいと考えていると答弁しました。
【要望】植中 雅子 委員 ぜひとも寄り添って、よくお話を聞いてあげて、善処していただきたいと要望しました。
5. 障害者就労支援事業所の工賃向上と販売機会の拡充
【意見】植中 雅子 委員 兵庫県の障害者の報酬が全国44位ということで、就労支援のB型が月平均約2万664円となっています。これは神戸市を含めて事業所が多くて受注の奪い合いになっているため、報酬が得られないという背景があります。以前、旧2号館の1階の裏側に、目立たないながらも福祉の方たちの作品を展示・販売するコーナーがありましたが、今市役所が開いていてもそうした方々の販売の機会やチャンスが非常に減っていることも、報酬が少ない原因の1つになります。
【質疑】植中 雅子 委員 市として何か協力や考えておられることはないでしょうか。例えば、神戸市の仕事の受注を福祉施設に下ろしていくなど、何かの形で報酬を上げるような形にできないか質問しました。
【答弁】黒田 福祉局副局長 かつて旧市役所2号館1階に「神戸ふれあい工房」を設置していましたが、現在は就労継続支援B型事業所が運営するカフェ(Link tree)に委託し、2027年3月以降は市営地下鉄海岸線の三宮・花時計駅前改札の前に移設して営業しています。市役所内にあった当時に比べ、幅広い市民の目に触れる場所に置いてあります。工賃向上については、庁内での障害者就労施設への優先調達の推進や、デザイナー・専門家と連携した新商品開発、KIITOにおけるマルシェ開催等を通じて商品の質の向上を図り、販路拡大に取り組んできました。一方で工賃向上には、受注拡大だけでなく事業所の生産体制や販売力の強化など総合的な取組が必要であるため、行政による優先調達と併せ、受注機会の拡大に向けて民間企業に対しても発注協力についての啓発を進めてまいりたいと答弁しました。
【要望】植中 雅子 委員 全国44位と書かれるとショックですので、ぜひともこの順位を上げるように工賃への補助をよろしくお願いしたいと要望しました。

自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、高齢者の皆様の暮らしを守るセーフティネットの構築や、障害を持つ方々が社会でいきいきと活躍できる環境の整備に向けて、今後も国や関係機関と連携しながら、誰一人取り残さない優しいまちづくりの実現に全力を尽くしてまいります。


