令和8年2月27日 山下議員が予算特別委員会 第1分科会(企画調整局)で質疑

予算特別委員会第1分科会において、山下委員が企画調整局に対する質疑を行いました。
本質疑では、新たに策定された「総合基本計画」の市民への浸透と今年度新設された広報戦略部による広報戦略、本市の大きな課題である「若年層の転出超過解消」に向けた市内就職促進の具体的な取り組みについて議論を交わしました。また、市民の重要な個人情報を守るための情報セキュリティおよびサイバー攻撃対策の現状、さらに神戸医療産業都市から生まれた国産手術支援ロボット「ヒノトリ」の国際競争力強化に向けたPR展開など、多岐にわたるテーマで市の姿勢を質しました。


山下委員の質疑

1. 総合基本計画の推進と広報戦略について

山下委員(質疑)】
新たに策定された総合基本計画を推進していく上で、市役所内部だけでなく、市民の皆様と計画の理念を共有し、「共に将来の神戸の街をつくっていく」という機運を醸成することが極めて重要だと考えています。また、今年度から「広報戦略部」が新設されましたが、この部署が持つ専門的な知見やリソースを積極的に投入し、市民に伝わる魅力的なコンテンツを発信すべきです。現在、市役所内部での広報物の内製化が進められていますが、デザインや発信手法においてどのような工夫を行っていくのか、当局の見解を伺います。

【当局(企画調整局長・広報戦略部長)】
今回の総合基本計画につきましては、策定の段階からアンケートやワークショップ等を通じて6万人以上の市民の皆様に参画いただき、多くの思いやアイデアを反映することができました。今後の周知にあたっては、広報紙をはじめ、市内のデジタルサイネージ、さらには次世代を担う小中学生向けの副読本としての活用や、市民フォーラムの開催など、多様な媒体・機会を通じて幅広く周知を図ってまいります。
また、広報戦略部には現在、民間出身のグラフィックデザイナーや映像クリエイターといった専門人材が在籍しております。彼らのノウハウを最大限に活かし、特に若年層に向けては、タイムパフォーマスを意識したショート動画などを活用し、短いメッセージで直感的に「神戸らしさ」や市の取り組みが伝わるようなインパクトのあるコンテンツを制作・発信していく方針です。

山下委員(要望)】
現代において人間の集中力は「最初の3秒」で決まるとも言われており、情報が溢れる中で目に留めてもらうためには工夫が必要です。パッと見た瞬間にインパクトがあり、「神戸市が何をやりたいのか」がズバッと伝わるような表現手法とイメージ戦略にしっかりと取り組んでいただくよう要望いたします。

2. 若年層の転出超過解消と市内就職の促進について

山下委員(質疑)】
本市の基本計画における重要なKGI(重要目標達成指標)として「若年層の転出超過の解消」が掲げられていますが、就学時だけでなく、大学卒業後の就職時における転出が依然として大きな課題です。「大学都市神戸産官学プラットフォーム」を通じた、若者の地元定着・市内就職に向けた取り組みについて、現在の進捗状況と今後の具体的な展開を伺います。

【当局(大学連携推進担当部長)】
市内の大学や高専を卒業した新卒者の市内就職率について、直近の実績である15%から、2030年には18%へ引き上げるという明確な目標を掲げて取り組んでおります。
具体的な施策としては、まず学生が地元企業の魅力を知るための「企業訪問」、次に実際の業務を通じて関心を持つ「就業体験(インターンシップ等)」、そして最終的な「就職促進・マッチング」という3つのステップに分け、体系的に事業を強化しています。今後も学生と地元企業の双方の参加拡大を図りながら、参加者の声を反映させた継続的なプログラムの改善に努め、地元定着の好循環を生み出してまいります。

山下委員(要望)】
近年はいわゆる「大企業神話」がなくなりつつあり、やりがいや働きやすさを重視する若者が増えています。これは、優良な地元企業に目を向けてもらう絶好の機会でもあります。市としてどのような効果的な施策を実行していくのか、その成果をしっかりと見極めていきたいと思います。

3. 情報セキュリティとサイバー攻撃対策について

山下委員(質疑)】
近年、国内外を問わずランサムウェア等のサイバー攻撃による情報漏洩やシステム停止の事案が多発しています。本市においても、市民の重要な個人情報や行政サービスを支えるシステムを取り扱っており、万が一被害に遭えば市民生活に計り知れない影響を及ぼします。市が保有する情報資産を守るための技術的対策、職員に対する人的対策、そして有事の際の危機管理体制は現在どのようになっているのか伺います。

【当局(企画調整局長・デジタル戦略部長)】
技術的な対策といたしましては、国が示すガイドラインに沿ったネットワークの三層分離や、クラウド環境を通じた強固な防御策を講じています。さらに、今後はあらゆるアクセスを疑って検証する「ゼロトラストネットワーク」の導入に向けた段階的な取り組みや、ネットワーク上の不審な挙動を早期に検知するNDR(Network Detection and Response)の導入を進めております。
人的な対策としては、全職員を対象とした標的型メール攻撃の訓練や、最新の脅威動向を学ぶ情報セキュリティ研修を定期的に実施し、リテラシーの向上を図っています。
また、有事の危機管理体制としましては、インシデント発生時に即座に「サイバー攻撃対策本部」を立ち上げ、関係各所と連携して迅速に被害拡大の防止とシステムの復旧にあたれるよう、実践的な対応訓練を実施しております。

山下委員(要望)】
サイバー空間の脅威は日々巧妙化しており、まさに目に見えない脅威との戦いです。市民の信頼に関わる非常に緊張感のある分野ですので、引き続き万全の対策と体制構築をお願いいたします。

4. 手術支援ロボット「ヒノトリ」のPRと国際競争力強化について

山下委員(質疑)】
神戸医療産業都市発の成果として注目される国産手術支援ロボット「ヒノトリ」は、商用5Gを活用した遠隔手術の実験成功や、導入実績が100台を突破するなど、素晴らしい実績を上げています。また、直近の診療報酬改定でもロボット支援手術の適用範囲が拡大するなど、追い風が吹いています。神戸市として、こうした最先端技術をどのようにPRし、さらなる成長や国際競争力の強化につなげていくのか伺います。

【当局(医療産業都市部科学技術担当部長)】
「ヒノトリ」に関しましては、現在、5G通信を活用した遠隔手術の実証実験や、AI(人工知能)を用いた手術ナビゲーションシステムなどの高度な研究開発が神戸で進められております。こうした成果については、医療産業都市のオープンキャンパスや各種イベントを通じて、市民の皆様にも分かりやすく発信してまいります。
また、成長支援の観点からは、関係機関と連携した海外展開へのサポートや、国内外の医療関係者・投資家等に対する積極的なプロモーション活動を通じて、「ヒノトリ」をはじめとする神戸発の医療技術のプレゼンス向上を図ってまいります。整局・広報戦略部として毅然とした情報発信を行うことを強く要望します。


神戸市:予算特別委員会の会議結果(2026年)

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