UR都市機構と連携した団地再生や既存ストックの活用、さらには路線バス等の空きスペースを活用した貨客混載の取組など、市民の日常を支える機能の維持・向上について詳細な議論を行いました。この内容について、当会派のうえなか美貴子委員が質疑をおこないました。

1.UR都市機構との連携・既存ストックの活用
うえなか委員 令和4年度にUR都市機構と締結した包括連携協定に基づき、花山東団地等で多文化・多世代交流の取組が進んでいる。今後、北区君影地区などでも既存ストックの有効活用を進める予定だが、これまでの取組実績、URとの連携による効果やメリット、今後の展開について見解を伺いたい。
都市局 これまでは花山エリアでの駅前再整備や斜行エレベーター・広場の改修、新多聞団地での戸建て供給や空き施設を活用した陸上養殖などの取組を行ってきた。互いのノウハウや資産を活用して団地再生を加速させられる点が連携の大きなメリットである。今後は君影団地や花山団地をはじめ、既存ストックを活用して新たな価値を創出し、若年層の呼び込みやまちなみの再生を進めていく。
うえなか委員 君影地区(鈴蘭台第5団地)において、URが所有する駐車場などの低未利用地と市有地である君影台公園をどのように連携活用し、エリア価値の向上につなげるのか伺いたい。
都市局 昨年度の住民ヒアリングを踏まえ、今年度からURと共同検討を進めている。公園と隣接駐車場の連携による多世代向け空間の整備や自然環境を生かした魅力づけ、UR敷地での生活サービスの充実やイベントの開催などを検討している。これにより既存住民の暮らしやすさ向上と若年世帯の呼び込みを図る。
うえなか委員 団地内の空き駐車場について、福祉車両の一時乗降場、定期的な市場(市)、公園イベント時の障害者用駐車場や消防団・消防車の展示場所などとして活用できるようURと連携を強化してほしい。また、他都市(神奈川県竹山団地)では学生が居住して見守りや交流を行う事例がある。URとの連携においても、大学生など若い世代の居住や地域参画、多世代交流を促す取組を広げるべきではないか。
都市局 学生の居住や地域貢献活動は団地活性化に有効であり、愛知県高蔵寺ニュータウンなどの先行事例もある。一方で生活音などの課題もあるため、大学の主体的関与や住民組織との密接な連携が欠かせない。他都市の事例を参考に、URや大学、地域団体と連携し、学生へのインセンティブ付与など若い世代が参画しやすい仕組みを検討していく。
うえなか委員 地域や大学側と密接に連携し、大学生など若い人の力を生かした多世代交流を通じて、団地の新たな魅力を創出してほしい。
2.地域の暮らしを支える貨客混載の取組
うえなか委員 買物や物流の維持に向け、バスや神戸電鉄で貨客混載の実証が進められている。提示された資料写真にある神戸電鉄の車内輸送について、具体的にどこからどこへ運ばれ、誰が荷物を受け取り、どのように届けているのかという仕組みを教えてほしい。
都市局 2025年1〜7月には、神鉄食彩館の従業員立会いのもと、岡場駅から新開地駅まで農産物を輸送して店舗で販売したが、人件費負担が課題となった。そのため同年11月には無人輸送の実証を行い、岡場駅から湊川駅まで運んで協力事業者が荷下ろしし、イベント会場で販売した。直売所や販売所と駅を結ぶラストワンマイルの運搬負担が依然として課題であるため、今後は駅前広場を活用した販売や、出荷したい生産者と販売事業者とのマッチングを進め、負担軽減を図りながら検討を続ける。
うえなか委員 地産地消や販路拡大、CO2削減の観点から意義深い。単一拠点間だけでなく、谷上駅や北鈴蘭台駅の店舗など沿線全体で循環させる仕組みにも期待したい。あわせて、路線バスでの貨客混載の展望について伺いたい。荷物の積み込みや受渡しによるダイヤの遅れや乗務員の負担は生じていないのか、また今後どのように展開していくのか。
都市局 荷物の積み下ろしは納品者や購入者が行い、乗務員は安全管理を担うのみであるため、乗務員への大きな負担は生じていない。また、荷物量は最大で折りたたみコンテナ4箱程度にとどめ、通常の運行時間内で積み下ろしを行っているため、ダイヤの遅延も発生していない。今後エリアを拡大する際も、運行事業者や旅客ダイヤへの影響を最小限に抑えながら進めていく。
うえなか委員 現状は神姫バスによる運行だが、郊外の市バス路線にも広げ、荷物から運賃を得ることで路線の収入確保につなげることも検討してほしい。
3.良質でちょうどいい木造戸建て中心の住宅供給
うえなか委員 北区唐櫃台地区の市有地で木造戸建を中心とした住宅供給が予定されているが、耐震性や防火性などの安全性、および木造住宅の強みは何か伺いたい。
都市局 木造住宅の強みは、断熱性や調湿効果による室内環境の快適性や建築費用の安さであり、カーボンニュートラルの観点からも木材利用を促進している。安全面については、原則として長期優良住宅の認定取得を条件とすることで高い耐震性や法令に基づく防火性能を確保させ、地域全体の安全性向上につなげていく。
うえなか委員 木造住宅の安全性も市民に周知した上で、良質な住宅供給が進むことを期待する。唐櫃台地区の事業者公募にあたり、どのようなまちの姿をイメージし、どんな提案を求めているのか。また、他の市有地の利活用や駅前再整備も含め、地域活性化にどうつなげていくのか。
都市局 豊かな自然を生かし、庭でのアウトドアや家庭菜園などを楽しめるゆとりある住宅の提案を期待しており、自然環境下での子育てを望む世帯の定住につなげたい。他の活用地でも若年・子育て世帯が取得しやすい住宅地を提供し、駅前の再整備による利便性・快適性の向上と相乗効果を生み出すことで、地域全体の活性化を図っていく。



