株式会社神戸サンセンタープラザの再整備における展示場確保、ハーバーランドのオープンスペース活用、神戸シティプロパティリサーチの専門家連携、株式会社神戸未来都市機構の公益施設運営事業の収支改善、および神戸新交通のガバナンス強化や大型荷物対策に関する議論がおこなわれました。この内容について、当会派の山下てんせい委員が質疑をおこないました。

1. サンセンタープラザ再整備における展示場・催事場の確保について
【意見】山下委員 再開発協議会が設立されたばかりでまだ話は進んでいないと認識しつつ、提案を行いたい旨の前置きをしました。三宮には中規模な展示会や屋内イベントを行える柱のないフロアが不足しており、サンボーホールやファッション美術館に行かざるを得ず交通利便性が低いという現状を指摘しました。
【質疑】山下委員 他の中堅大都市のように、街中に柱のないフロア(5000平米クラス)を保有することで活発なイベント開催が期待できるとの考察を述べ、再開発にあたりそのような空間を用意することについて見解を質疑しました。
【答弁】中原本部長 どのような機能を入れるかは今後の検討課題ですが、提案を念頭に置き、地権者やコンサルタントと検討します。また、2号館低層部にもカンファレンスルームやホテルのボールルームなどまとまった面積の整備予定があり、民間事業者に対し催事等への活発な利用を伝えます。
【要望】山下委員 サンセンタープラザの構造上、柱のないワンフロアの確保は可能であるとイメージしている点も共有し、前向きな検討を要望しました。
2. ハーバーランドにおけるオープンスペースの柔軟な活用について
【意見】山下委員 先日視察した横浜のみなとみらい21地区について、自身が1994年に横浜国立大学に入学した際の実体験も交え、ランドマークタワーの低層階など着工当初からオープンスペースの活用や通り抜けを想定したマネジメント計画が作られていた点に感銘を受けたという所感を語りました。それに比べ、集客施設に重きを置くハーバーランドでは、オープンスペースを活用した賑わいづくりのコンセプトが欠落していたのではないかとの詳細な考察を述べました。
【質疑】山下委員 オープンスペースを活用した賑わいづくりについて、もっと自由度を上げて行うべきであるとの考えを示し、見解を質疑しました。
【答弁】平岡副局長 これまでもガス灯通りやスペースシアター等で音楽イベントやマルシェを開催し、今年度からは民間主催のBBQイベントの誘致などにも取り組んでいます。
【再質疑】山下委員 オープンスペースは単なる「場所」ではなく「道路」も指すと主張し、期間を決めて歩行者天国にすることや、地下通路などを広く活用した展示・パフォーマンス展開について質疑しました。
【答弁】平岡副局長 地下通路や車道の活用は歩行者の安全や交通円滑化の課題があるため、運営協議会の場で何ができるか検討してまいります。
【要望】山下委員 ハーバーランドの命綱は「滞留時間」であり、既存の店舗だけでなく「行けば楽しいことがやっている」という場所づくりが求められると指摘し、協議会に参加する企業の理解を得ながら積極的にオープンスペースの活用を考えるよう要望しました。
3. 神戸シティプロパティリサーチと宅建協会等との連携について
【意見】山下委員 神戸の重要な不動産の保全・活用において、歴史的建築物は分かりやすいものの、戦略的なまちづくり事業における「重要な不動産」の定義について確認しました。
【答弁】浜本専務 歴史的建築物に加え、新長田南地区や神鉄沿線など、まち全体の不動産活用を調査研究し、事業者とのまち歩きやアドバイスを通じて市の政策に活かしています。
【質疑】山下委員 日々の業務を進める上で民間の専門家の意見が不可欠であるとの見解を示し、宅建協会をはじめとする専門家団体と連携を深めるため、評議員に入っていただくなどの対応について見解を質疑しました。
【答弁】浜本専務 実際の売買・あっせんにおいては法の制限がありもどかしい面があったため、今後は自ら宅建免許の取得に向けた準備を進めています。免許取得後は、宅建協会とのネットワークを通じた情報共有や迅速なマッチングを進めるべく、まずは評議員等の形ではなく実務的な連携から深めていきたいと考えています。
【要望】山下委員 評議員は一つの提案であったとし、まずは緩やかな連携から深めていく方針に賛同し、しっかりと取り組んでいただくよう要望しました。
4. 株式会社神戸未来都市機構の公益施設運営事業の収支改善について
【意見】山下委員 過去に監査を経験した立場から、公益施設運営事業の赤字(令和7年度で約3億6000万円)が看過できないレベルに来ていると強い懸念を示しました。修繕費はやむを得ないとしても、物件費がどんどん増えている実態について質疑しました。
【答弁】浜本専務 老朽化に伴い事業費が膨らむ部分はありますが、遠隔での鍵開閉システムの導入やNPO法人への委託など、経費節減の努力は行っています。
【再質疑】山下委員 3年前にも収益性を含めた改善策を考えるべきとの答弁があったにもかかわらず、財務状況が悪化していると厳しく指摘しました。公益事業を否定するわけではないが、他の集会所では自ら収益を上げている例もあるため、前向きに赤字を減らす努力をすべきだと質疑しました。
【答弁】浜本専務 経費節減の努力は必要と認識しています。地元の方々に使っていただくことが大事であり、利用枠の分割などで利用件数は増えたものの収入が減った事例もありますが、今後もしっかりとコストダウンを含めて取り組んでいきます。
【要望】山下委員 同機構は賃貸事業で稼いだ分を公益事業等でカバーするスキームですが、長年入居しているテナントからは「長く付き合っているのに冷たい」と家賃の引き上げに対する不満の声も聞かれます。テナントの賃料が社会的使命の下支えとなっていることを重く受け止め、安易な賃料引き上げに頼る前に、公益事業側での収益確保と経費削減の努力を徹底するよう強く要望しました。
5. 神戸新交通におけるコンプライアンス順守とガバナンスの徹底について
【意見】山下委員 過去の不祥事によりほぼ毎年のように監査対象となっている現状を踏まえ、企業のコンプライアンス順守とガバナンスの徹底が非常に大切であるとの所感を述べました。
【質疑】山下委員 その上で、現在の日々の取り組み状況とその効果について質疑しました。
【答弁】松下常務 令和2年から民間トップを招聘し、外部委員を含むコンプライアンス委員会の開催などを行ってきましたが、令和7年度に拾得金の不適切な事務処理という不祥事が発覚しました。発覚直後から社長による全社員への直接の働きかけや、マニュアル・管理体制の再整備、1on1面談を通じた風通しの良い組織づくりなど、不祥事を根絶する仕組みづくりに全力で取り組んでいます。
【要望】山下委員 目の行き届いた風土づくりができつつあると感じていると評価しました。厳しい目にさらされる状況は当面続くものの、しっかりと働く・戦う集団になっていただくことでポートライナー事業は良くなると激励し、行き届いた対応の継続を要望しました。
6. ポートライナーにおける大型荷物(国際線客)対策と役割分担について
【意見】山下委員 2030年の神戸空港国際化を控え、神戸空港の玄関口としてのポートライナーの役割がますます大きくなるとの認識を示しました。
【質疑】山下委員 国際化を見据え、大型荷物を持った利用客への対策を現在どのように考えているか質疑しました。
【答弁】松下常務 現状は国際線の最も早い出発時間が11時のため朝のラッシュと重なっていませんが、将来的に利用拡大が進んだ場合には、朝の通勤時間帯に限ってはマリンエアシャトル(バス)との役割分担を図る必要があると考えています。また、輸送力強化のため新型車両を増備し、座席をクロスシートからロングシートへ変更して車内空間を有効活用し、個別の大型荷物スペースを設ける計画です。
【再質疑】山下委員 関東の列車では座席をなくすなどの大胆な工夫もされている例を挙げつつ、ポートライナーは独特の形であるため工夫が限られるかもしれないという考察を述べました。しかし、バスとの役割分担については、神戸の市中経済を考えた際、国際線利用客には三宮に来てもらう必要があり、バスが第一選択肢となれば競争力が落ちて市中経済に影響すると強く指摘しました。これらを踏まえ、海外利用客がポートライナーを積極的に活用しやすい環境づくりをしっかり検討すべきだと見解を質疑しました。
【答弁】松下常務 すべてバスに乗っていただきたいわけではなく、ポートライナーに乗っていただきたいと考えています。ただ、朝のラッシュ時に限り、ご不便をかけないために役割分担をしていただく方が快適に乗車できると考えてのことです。今後も正解がない中で検討を続けてまいります。

我々自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、三宮再整備や空港国際化といった次なる飛躍に向け、外郭団体の経営努力を厳しくチェックするとともに、魅力ある都市空間の創出を力強く推進してまいります。


