令和8年3月19日 経済港湾委員会が開催されました

2026年3月19日に開催されました経済港湾委員会での質疑について、当会派議員の活動を報告いたします。


村上 立真 委員

神戸市室内管弦楽団に対する補助金の見直し方針について、市民の理解が得られる公金支出のあり方や、楽団の自立に向けた財団の努力の必要性について質疑をおこないました。この内容について、当会派の村上立真委員が質疑をおこないました。

1. 補助金打ち切りの性質と楽団の存続について

【質疑】村上委員
今回の報告において、市からの補助金を打ち切るという方針が示されたが、これは直ちに楽団の解散を意味するものではないと理解している。楽団を設置・運営しているのはあくまで神戸市民文化振興財団であり、補助金の終了と楽団の存続は切り離して考えるべきではないか。また、多額の公金を支出する以上、オーケストラが好きな市民だけでなく、そうでない方々からも納得が得られる客観的な妥当性が必要だと考えるが、当局の見解を伺いたい。

【答弁】 三重野文化スポーツ局長
委員ご指摘の通り、当該楽団は財団が設置したものであり、市の補助金終了が直ちに解散を意味するものではない。補助金終了後の運営については財団が主体的に判断すべき事項である。公費支出については、市民還元や費用対効果の観点から説明責任が必要であると考えており、現状の集客停滞や高い補助率を鑑み、厳しい判断に至った。

2. 財団による経営改善案の評価と今後の協議について

【質疑】村上委員
昨年12月に財団から提出された改善提案については、これまでの協議で市が指摘してきた課題(集客増や収支改善)に対して実現可能性が低いと判断されたとのことだが、私も同感である。財団が楽団を存続させたいと願うのであれば、これまでの延長線上ではない、より実効性のある努力が必要だ。今後、財団から自主的に、公共支出に値する新たな実現可能性の高い提案がなされた場合、市として再考する余地はあるのか。

【答弁】 三重野文化スポーツ局長
財団から新たに具体的かつ実効性を伴う内容(大幅な集客改善や収支構造の見直しなど)が示されるのであれば、協議の対象になり得る。ただし、次期ホールへの移行スケジュールなど時間的な制約もある。今後も財団の主体的な取り組みを尊重しつつ、必要に応じて意見交換をおこなっていきたい。

【意見】村上委員
自治体の予算は単年度主義が基本であり、効果が見られない現在の補助の形を一旦見直すという市の判断は理解できる。楽団を維持したいのであれば、設置者である財団自らが、市民の納得が得られる具体的なビジョンを示すべきだ。今月末の外郭団体特別委員会でも議論が深まることを期待する。


大野 陽平 委員

港湾関連用地における定期借地契約の期間満了に伴う再契約のあり方について、事業者が安心して投資を継続できる環境整備の観点から質疑をおこないました。この内容について、当会派の大野陽平委員が質疑をおこないました。

1. 港湾関連用地の定期借地契約満了への対応状況について

【質疑】大野委員
港湾関連用地の定期借地契約について、現在最長30年となっているが、今後期間満了を迎える事業者が順次出てくる。昨年7月の質疑において「法的整理や港湾運営のあり方を検討する」との答弁があったが、その後の検討状況はいかがか。特に、ポートアイランド2期などに進出している事業者は、契約更新の可否が不透明では将来の設備投資判断ができない。現在の進捗を伺いたい。

【答弁】 長谷川港湾局長
事業用定期借地権の制度導入から時間が経過し、令和10年頃から順次更新時期を迎える企業が出てくる。現在、約180件の契約があり、事業者へのヒアリングや弁護士を交えた法的な整理を進めている。建設コストや設備投資額の高騰、土地価格の上昇といった現状を踏まえ、投資回収に必要な期間や適切な賃料設定など、多角的な観点から再検証をおこなっている。

2. 今後のスケジュールと事業者への周知について

【質疑】大野委員
事業者は、契約満了時に更地にして返還するのが原則であるため、次回の再契約が可能かどうかの判断は一刻も早く知りたいはずだ。神戸港の競争力を維持するためにも、既存事業者が安心して投資を継続できる環境を整えるべきだと考える。今後の方向性を示す具体的なスケジュールを示していただきたい。

【答弁】 長谷川港湾局長
令和10年頃から更新が始まるため、令和8年度中には一定の方向性を見定め、事業者と向き合った議論ができるよう準備を進めていく。既存事業者の継続意向と、新規進出希望者のバランスも考慮しながら、神戸港の機能維持に資する制度設計をおこなっていきたい。

【要望】大野委員
港湾用地は神戸の経済を支える重要基盤である。事業者の投資意欲を削ぐことのないよう、スピード感を持って、実効性のある再契約ルールを策定することを強く要望する。


松本 しゅうじ 委員

今月末で退職を迎える港湾局長のこれまでの功績を振り返るとともに、港湾の競争力強化や市民の安全確保、須磨海岸の魅力向上について質疑をおこないました。この内容について、当会派の松本しゅうじ委員が質疑をおこないました。

1. 港湾戦略の成果とハーバーハイウェイの運営について

【質疑】松本委員
長谷川局長はこの5年間、戦略港湾として神戸港を牽引してこられた。直近では欧州・北米航路(CMA CGM)の維持・誘致に即座に対応されるなど、その手腕を高く評価している。また、長年の課題であったハーバーハイウェイのETC化についても、物流事業者の負担軽減のためにETC割引(減免措置)を継続していただいた。これにより競争力強化に繋がったと考えているが、改めてこれまでの取り組みへの所感をお聞かせ願いたい。

【答弁】 長谷川港湾局長
ハーバーハイウェイのETC化は技術的検討に時間を要したが、渋滞解消と利便性向上には不可欠であった。物流事業者へのインセンティブとしての減免措置は、市民生活を支えるインフラとして重要であると判断したものである。また、航路誘致については、相手方と「顔の見える関係」を築くことで、基幹航路の維持に繋げることができた。

2. 須磨海岸の安全対策とバリアフリー化の推進について

【質疑】松本委員
市民の安全を守る観点では、須磨海岸における水上オートバイの事故防止対策として、全国に先駆けて航行禁止区域の設定や罰則付きの条例改正を主導していただいた。また、須磨海づり公園の再開に向けた港湾区域の調整や、須磨駅南側のエレベーター設置予算の確保など、地域住民やレジャー利用者のための施策にも尽力いただいた。これらの成果を今後どのように引き継いでいくべきか。

【答弁】 長谷川港湾局長
水上バイクの規制については、大きな事故を教訓に刑事罰を含む厳しい対応をとった結果、ここ数年は大きなトラブルがなく安堵している。須磨駅南側のバリアフリー化(エレベーター設置)は、誰もが海岸へアクセスしやすくするための第一歩だ。西側の海づり公園まで家族連れが安全に歩ける空間作りなど、残された課題については後輩たちにしっかりと託していきたい。

【意見】松本委員
ハード・ソフト両面から神戸の海を支えてこられた長谷川局長の功績に感謝する。特に須磨のバリアフリー化などは、これからが正念場だ。局長が築かれた技術と信念を、次世代の職員がしっかり引き継いでいくことを期待している。


自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、安全で誇りある国際港湾都市・神戸のさらなる発展のため、現場の声に基づいた政策提言を続けてまいります。

委員会議事概要


2026年3月24日に開催された「経済港湾委員会」は、中小企業支援、文化芸術の存続、港湾戦略と多岐にわたる非常に重要な議論が行われました。

会派を問わず、委員会全体で交わされた議論の要約を以下の3つの柱でまとめます。


1. 中小事業者への直接支援・賃上げ支援(経済観光局)

【議題】物価高騰対策および賃上げを行う事業者への市独自の直接給付を求める請願の審査

  • 請願者・紹介議員の主張:
    原材料費や電気代、社会保険料の負担増に対し、価格転嫁が追いつかず現場は限界。岩手県や福島県のような「直接的な一時金」での支援を強く要望。地域経済を支える中小業者の倒産増に歯止めをかけるべき。
  • 当局(市側)の回答:
    厳しい環境は認識しているが、市としては「一時的な給付」ではなく、省エネ設備更新補助やDX支援、住宅手当の上乗せ補助など、「持続的な成長と稼ぐ力の強化」に資する支援を優先する。
  • 審査結果:
    「持続的支援こそが重要」とする自民・維新・公明・神戸未来の反対多数により、両請願とも不採択

2. 神戸市室内管弦楽団と文化ホールの将来(文化スポーツ局)

【議題】楽団への補助金打ち切り方針と、現・文化ホールの閉館スケジュール

  • 室内管弦楽団の補助金終了:
    • 市の方針: 2027年度(令和9年度)をもって補助金を終了する。理由は、自治体支援割合が7割と高く自立が困難なこと、定期演奏会の来場者数が平均560名と低迷していること。
    • 委員からの指摘: 「新ホールのキャパ(1800席)を埋められないことを理由に楽団を切り捨てるのは不当」「独自の文化遺産を失うべきではない」「集客や民間支援獲得の改善案がなぜ実現不可能とされたのか不透明」といった厳しい批判や再考を求める声が相次いだ。
    • 当局の回答: 財団が出した改善案(朝日ホールへの拠点変更など)では抜本的な収支改善が見込めない。ただし、補助金終了=解散ではなく、財団が主体的に存続を検討すべきもの。
  • 文化ホールの閉館問題:
    • 論点: 当初、新ホールの「中ホール」ができるまで現・中ホールを維持する計画だったが、2028年3月に大・中ホールとも同時閉館する方針に変更。
    • 批判: 演劇関係者から「中ホールの代替施設がない」「1.2億円の改修費を惜しんで文化の火を消すのか」と懸念が噴出。市側は「老朽化による安全確保と多額の維持費(12億円以上)を考慮した苦渋の決断」と説明。

3. 港湾・空港戦略と技術継承(港湾局)

【議題】国際競争力の強化、埋立地の有効活用、局長・館長の退職挨拶

  • 港湾戦略:
    北米・欧州航路の維持に向け、フランスの船社(CMA CGM)等との「顔の見える関係」を構築し、基幹航路を確保。ハーバーハイウェイのETC化や割引継続など、物流コスト削減策を推進。
  • 空港・埋立地:
    空港島の土地売却と国際化を一体で進め、市民負担を抑えた運営を完結させる決意が確認された。また、須磨海岸の安全対策(水上バイク規制)やバリアフリー化の成果についても議論。
  • 人材育成:
    長谷川局長(土木専門家)より、複雑な海洋土木技術や耐震知見を論文やデータとして後輩に託す「技術継承」の重要性が語られた。

まとめ

今回の委員会では、「限られた財源をどこに集中させるか」という市の姿勢が鮮明になりました。

  • 経済: 直接給付ではなく、構造改革(省エネ・DX)への投資。
  • 文化: 公費依存度の高い事業の見直しと、市民還元の効率化。
  • 港湾: 培った技術と信頼関係による国際競争力の維持。

特に、室内管弦楽団や文化ホールの問題は、市民や文化団体から「拙速な決定ではないか」との声が強く、今後5月の外郭団体に関する特別委員会等でも、引き続き財団の自立努力と市の支援のあり方が激しく議論される見通しです。

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