令和8年第1回定例市会において、当会派の村上立真議員が登壇し、令和8年度当初予算案について代表質疑を行いました。本年9月から始まる中学校部活動の地域展開「コベカツ」や、国際化を見据えた神戸空港の将来構想、そして瀬戸内エリアのポテンシャルを活かした観光施策について、本市の見解をただし、具体的な提案を行いました。以下にその内容をご報告いたします。

1.コベカツの円滑な実施に向けた施策について
【村上議員の質疑】 本年9月から、中学校の部活動は地域展開「コベカツ(神戸クラブ活動)」へと移行します。当会派が求めてきた経済的負担の軽減策(生徒1人当たり月1,500円の支援など)が予算案に盛り込まれたことを高く評価します。 今後、子供たちの間で体験格差が生じないよう、これまでの募集や実証事業で明らかになった課題に対し、市としてどのように対応していくのか見解を伺います。
【福本教育長の答弁】 第3次募集を終え、約1,100のクラブを登録することができました。最大の課題は「いかに生徒がスムーズにコベカツへ移行できるか」です。教育委員会と学校が密に連携し、子供たちや保護者の不安に寄り添いながら丁寧に対応してまいります。
■ 主な再質問と行政の回答
- 国への財政支援の働きかけについて
- 村上議員: 休日に限定した国の対応は不完全であり、平日・休日ともに地域展開を行う本市の取り組みは先進的です。国に対して更なる財政支援を強力に働きかけるべきではないでしょうか。
- 福本教育長: 本市の「コベカツサポート」のような仕組みは全国のモデルになり得ます。国においても先進自治体への支援方針が示されたため、引き続き強く働きかけていきます。
- 大会・コンクールの運営体制について
- 村上議員: これまで教員が担ってきた総合体育大会などの運営の担い手は、今後どのように確保していくのでしょうか。
- 小松副市長: 移行期である令和8年度は、教員に関わっていただきながら市が予算措置をして支援する形で運営します。今後は競技団体やコベカツの指導者へ順次引き継ぎ、持続可能な大会運営体制を構築します。
- 公共施設の優先利用と使用料減免について
- 村上議員: 文化センターや総合運動公園など、市の立派な施設を利用できることはコベカツならではのメリットです。一般利用者とのバランスを取りつつ、予約枠の確保や使用料減免などのハードルを下げるべきと考えます。
- 小松副市長: 既に各施設の利用希望を調査しており、一般利用者に大きな制限が出ない範囲で、コベカツクラブが優先的に利用できるよう調整しています。また、利用料を無料とするための予算も計上しています。
2.空港島将来構想について
【村上議員の質疑】 市長は空港島の未利用地について、将来構想を策定し付加価値を生む業種の誘致を検討すると表明されました。2030年の国際定期便就航に向け、航空機の整備や機内食のケータリングといった航空機関連産業が重要になります。限られた用地で最大限の効果を発揮するため、どのような活用を進めていくのか伺います。
【久元市長の答弁】 神戸空港がどう成長を遂げていくのかを踏まえ、必要となる航空関連企業や賑わい機能について検討を進めます。市内の既存産業との相乗効果も重視しながら、いかに付加価値を高め、神戸経済の成長の原動力となるか、しっかりと将来構想の策定を進めてまいります。
■ 主な再質問と行政の回答
- 地政学リスク・為替リスクへの対応
- 村上議員: 特定の国や地域に偏ると国際情勢や為替のリスクに弱くなります。持続的な発展のため、リスクを分散させ、関連産業が進出しやすいようハードルを下げるべきです。
- 久元市長: 既存の就航都市(台湾・韓国など)との継続的な関係構築を図るとともに、2030年を見据えて東南アジアを中心に積極的な新規路線の誘致を行い、リスク分散と長期的な運営を可能にしていきます。
- 第2ターミナルの機能強化について
- 村上議員: 国際定期便就航を見据え、第2ターミナルの機能強化はどのような方針で進めるのでしょうか。
- 今西副市長: 駐機スポットを現状の15から17へ拡大し、第2ターミナルにはボーディングブリッジの整備、搭乗待合室や出入国審査場の拡張、商業施設やラウンジの充実など、利便性向上に向けた受け入れ環境の整備を進めます。
3.瀬戸内地域で連携した観光施策について
【村上議員の質疑】 世界的にも評価が高い瀬戸内地域のポテンシャルを活かすため、本市を含めた瀬戸内エリアの各都市が連携し、観光資源の磨き上げを行うことが重要です。新マリーナの開業や国際便就航を見据え、瀬戸内エリアの「玄関口」として、各都市とどのように連携して観光客を取り込んでいくのか伺います。
【今西副市長の答弁】 瀬戸内地域におけるインバウンド宿泊者数は10年間で約2.15倍に増加しています。特に欧米からの観光客は広域を周遊する傾向があるため、交通結節点である本市が面的発信に取り組むことは極めて重要です。高松市や小豆島町などと連携し、旅行商品の開発やプロモーションなど、更なる誘客に繋げてまいります。
■ 主な再質問と行政の回答
- ターゲットの親和性が高い都市との個別連携
- 村上議員: 欧米豪からの観光客が多い広島市や、台湾便・ムスリムフレンドリーの共通点がある岡山市など、ターゲットの親和性が高い都市と個別に連携を深めることで、更なる相乗効果を発揮できると考えます。
- 岩口副市長: 議員ご指摘の通り、広島市や岡山市と直近で意見交換を行いました。クルージングや直行便などの共通点を活かし、誘客ターゲットの親和性が高い都市と具体的な連携に繋げてまいります。
- クルーザー等のインフラの面的整備
- 村上議員: 瀬戸内クルーズを推進するためには、給油やメンテナンス施設などのインフラがエリア全体で面的に整備されることが不可欠です。本市の新マリーナ開業も踏まえ、ハード面でどう連携していくのでしょうか。
- 今西副市長: 新しいマリーナの運営には広域連携に取り組む瀬戸内DMOの事業者が参画しています。各マリーナのサービス情報を寄港地間で共有し、魅力的な「海の周遊ネットワーク」の創出に努めてまいります。
以上が代表質疑の主な内容となります。当会派は引き続き、現場の声を市政に届け、次世代を見据えた神戸の発展と、市民の皆様の豊かな暮らしの実現に向けて全力で取り組んでまいります。



