企業版ふるさと納税の推進による持続可能なパートナーシップの構築や、担い手不足が深刻化する地域活動の持続可能性、そしてDX進展に伴う区役所の役割と職員の働き方について、当会派の山下てんせい委員が質疑をおこないました。

1. 企業版ふるさと納税の推進と「見える化」について
【質疑】山下 委員
企業版ふるさと納税は、企業にとっては税制優遇や社会貢献企業としてのブランディング、神戸市にとっては企業との継続的な連携によるまちづくり推進という大きなメリットがある。全国1788自治体の中で神戸市が選ばれるための戦略と、寄附がどのように地域や市民に価値をもたらしたのかを「見える化」し、企業側のメリットを明確にすべきではないか。特に寄附を活用した事業の末端利用者に、寄附企業の存在が伝わる仕組みが必要だと考えるがいかがか。
【答弁】金井 地域協同局長
神戸市の寄附実績は、令和5年度は約3億円であったが、令和6年度は申出ベースで8.2億円まで大幅に増えている。これは政令市で2位、全国でも17位という実績である。戦略としては、経営者が神戸出身、あるいは元々神戸に本社があったなど、神戸にゆかりのある企業へのアプローチを強化している。また、北区の茅葺き民家周辺での「竹チップ舗装」の事例では、学生を巻き込んだ商品開発から施工までを公開し、企業の貢献をPRした。
【答弁】保科 地域協同局副局長
「見える化」は重要だと認識している。公式ホームページでの企業名・事業紹介、感謝状の贈呈に加え、寄附で整備した施設(こども本の森 神戸、あすてっぷコワーキング等)への銘板設置、オープニングセレモニーへの招待などを通じ、市民に企業の貢献が伝わるよう取り組んでいる。今後も一方通行にならないよう、企業との関係強化に努めたい。
【意見】山下 委員
末端の利用者が「市がやったこと」と思うだけでなく、「〇〇企業のおかげでこの道が綺麗になった」と認識できることが、企業の最大のメリット(CSR)になる。継続的な寄附に繋げるためにも、この「見える化」をさらに徹底してほしい。
2. 地域活動の持続可能性と担い手の確保
【質疑】山下 委員
自治会・町内会の担い手不足は深刻であり、役員の高齢化も進んでいる。一方で、行政が広報紙の配布や選挙公報の配布などを地域団体に頼りすぎている面もある。担い手不足がさらに進む中、行政が依頼する役割を根本から見直すべきではないか。また、現役世代や学生など「特定の分野や短時間なら協力できる」という潜在的な層をどう発掘し、参画を促していくのか。
【答弁】保科 地域協同局副局長
自治会への負担軽減として、2025年度末までに「地域活動支援LINE」を開設し、広報情報のデジタル化を進めることで紙媒体の配布負担を軽減する。また、地域福祉センターの管理についても、地域に頼り切るのではなく指定管理制度の導入などを進めている。2026年度からは、40代〜50代の「働き盛り世代」を対象とした地域貢献講座を開催し、自身のライフプランに合わせた参画を促す。
【意見】山下 委員
「1年間役員をやるのは無理だが、祭りの運営だけならやりたい」という人は多い。個人の得意分野と地域のニーズをマッチングする「ボラクル(地域貢献相談窓口)」のプロモーションをさらに強化し、団体から個人へのトレンドの変化に対応した施策を展開してほしい。
3. 区役所の機能変化と職員の働き方(フレックスタイム制)
【質疑】山下 委員
マイナンバーカードの普及やコンビニ交付により、証明発行業務は減少している。区役所は「窓口業務」から、より複雑な相談や「まちづくり業務」へと軸足を移すべきだ。その際、職員が地域行事や会議(夜間や休日)に出席する機会が増えるが、現在のフレックスタイム制ではコアタイム(10時〜15時)があるため、夜遅くまで活動した翌朝も定時に近い出勤を強いられ、負担が大きい。区役所独自の柔軟な勤務形態を導入すべきではないか。
【答弁】金井 地域協同局長
区役所の役割は、AIでは解決できない複雑な戸籍相談や福祉業務、地域課題の解決へとシフトしている。働き方については、現在も1週間単位で勤務時間を調整できるが、夜間の会合がある場合は翌日の出勤を遅らせるなど、より柔軟な運用ができるよう、関係局とも協議しながら、地域で活動する職員が意欲を持って働ける環境を整えていきたい。
【要望】山下 委員
選挙事務などで地域福祉センターや公会堂を使用する際、日常的に利用している市民の活動を制限し、駐車場トラブル等が発生している事例を聞く。地域活動の拠点であることを尊重し、丁寧な事前調整と代替場所の確保など、地域に寄り添った対応を徹底してほしい。
自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、企業の力をまちづくりに活かす仕組み作りと、時代に合わせた地域活動のアップデート、そして現場を支える職員の環境改善を通じ、活力ある神戸の未来を切り拓いてまいります。


