令和8年8月31日 外郭団体に関する特別委員会【河南 忠和委員による質疑】

公益財団法人神戸市民文化振興財団が運営する神戸市室内管弦楽団の持続可能な運営に向けた「稼ぐ力」の強化と、理事長のガバナンス責任および他ジャンルとの連携による新たな収益モデルの構築について。この内容について、当会派の河南 忠和委員が質疑をおこないました。

1. 神戸市室内管弦楽団の「稼ぐ力」とガバナンスの強化

【意見】河南委員 前回3月30日の特別委員会で服部理事長から「ドラスティックに解体的出直しを図る」という強い決意を聞き、重く受け止めている。単に補助金の問題ではなく、公費を投入する以上どのような公益性が求められるのか、質の高い音楽を追求しつつ多くの市民に支持され、自ら収入を生み出す持続可能な楽団にどう変わるかが問われている。従来のクラシックファンだけでなく、例えばビルボードClassicsのような著名アーティストとの融合で新客層を開拓したり、付加価値に応じた高単価の座席を設定するなど、これまでの延長線上ではない新たな収益モデルを考えるべきである。公益性と収益性は相反せず、お金を払ってでも体験したい魅力的な公演を作り新しいファンを増やすこと自体が、文化芸術を広く届けるという一つの公益性に繋がると独自の考察を述べました。

【質疑】河南委員 3月の委員会以降、市民の声を聞き様々な検討を重ねてこられたと思うが、各委員からの意見や提案を財団・楽団としてどう受け止め、具体的にどのような形で今後の改革に反映しようとしているのか。また、理事長がおっしゃった「ドラスティックな解体的出直し」を現時点で具体的にどのような改革として実現しようとしているのか。仮に継続できる場合、5年後10年後を見据えて、より多くの市民に支持され自ら稼ぐ力を持った持続可能な楽団をどう作っていくのか、理事長自身が描く今後の姿について見解を求めました。

【答弁】服部理事長 委員会でのご意見を踏まえ、やれるところからとして団員有志による街角コンサート等を実施し、クラシックの裾野を広げ地域に根ざした取り組みを始めた。また、ライバルである他のプロオーケストラと大同団結し、経済界(神戸文化サポートクラブ)の全面支援を受けて3社合同の公演を来年3月に開催する。シャンソングループやアニメソング(『涼宮ハルヒの憂鬱』)、ビルボードClassics(斉藤由貴氏との共演)など他ジャンルとの連携も次々と実現している。稼ぐ力としてはSNSでの発信強化、スマホ決済による寄付システムの構築、企業向けの定期会員制度(現在9社)を始めた。存廃については理事会で専門家を招き、ゼロベースで解体的出直しを議論しており継続審議中であるが、事務局体制の刷新や民間協賛の獲得、混声合唱団のあり方についても突っ込んだ議論を交わしている。

【再質疑】河南委員 事業概要の経営改善の取り組みについて、楽団の先行きが本当に大変な時に、一番最後に2行だけ「運営見直しを検討する」と書かれている点は不満であり、徹底的な経営改善を真っ先に掲げるべきである。 また、他ジャンルとの合従連衡や地域に根ざした取り組みは大切だが、稼げないと先行きがない。先日、横浜のKアリーナ(2万人規模)で開催されたアニメ『呪術廻戦』のイベントでは生バンドの演奏や生アフレコで大盛り上がりだったとアニメファンから聞いた。関西はアニメイベントが少ないため、そうしたファンを巻き込むことで裾野が広がっていく。横浜市がイベントに合わせて市内のホログラム配布などバックアップ体制を敷いていたように、文化スポーツ局や経済観光分野を巻き込んだ行政のバックアップ体制も必要である。 さらに、名古屋フィルハーモニー交響楽団を視察した際、楽団の最終的な責任は理事長が担い、音楽監督の意見を尊重しつつ具体的な事業を作り上げていると伺い大変参考になった。音楽監督や楽団員の専門性を最大限尊重しながらも、稼いで市民を楽しませる大きな方針と責任は理事長がしっかりと担うべきであると指摘し、存廃の危機を乗り越えた上で、持続可能な楽団となるための改革となるよう期待するが、見解を求めました。

【答弁】服部理事長 最終的な責任は私(理事長)にあり、しっかりとグリップして進めていく。仮に存続となればそこはゴールではなくスタートであり、そこから神戸市や楽団員との交渉が始まる。私が先頭に立って企業協賛や集客に取り組んでいく。民間協賛と集客は比例しており、民間に支援を求める理由をしっかり説明できるからこそ一般市民の理解を得て集客に繋がると考えているため、全力で頑張っていきたい。

【要望】河南委員 最初におっしゃられた「やるところからやっていこう」という姿勢をまず徹底していただき、改革に向けて頑張っていただきたいと要望しました。


自由民主党神戸市会議員団・無所属の会は、文化芸術の振興と外郭団体の徹底した経営改善を両立させ、市民の皆様が誇りに思える持続可能で魅力的な文化都市・神戸の実現に向けて全力で取り組んでまいります。

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